USBメモリ型SSDとは?一般的なUSBメモリとの違いや特長を解説
外付けストレージには、USBメモリやポータブルHDD/SSDなど、さまざまな種類があります。数ある外付けストレージのなかで、超小型の外付けSSDとして近年話題を集めているのが見た目はUSBメモリサイズの「USBメモリ型SSD」です。具体的にこのSSDは、USBメモリとは何が異なるのでしょうか。この記事では見た目はUSBメモリにそっくりな「USBメモリ型SSD」とはどのようなものなのか、USBメモリやHDDとの違いをご紹介します。
目次
USBメモリとSSDの違いは?
USBメモリとSSDは、どちらもNAND型フラッシュメモリを用いた記憶媒体です。HDDとは異なり物理的に駆動(回転)する部品がないので、消費電力が少なく衝撃にも強いという特長を持っています。SSDの場合は、データの読み書き速度もHDDと比較して高速です。
USBメモリと外付けSSDは、NAND型フラッシュメモリが使われていてUSB端子に接続する記憶媒体という点は同じですが、一般的にはUSBメモリよりもSSDの方がデータの処理速度は各段と速くなります。
USBメモリ型SSDの特長
近年注目されているUSBメモリ型SSDは、通常のUSBメモリや一般的な外付けSSDとさまざまな点で違いがあります。ここでは、USBメモリ型SSDとUSBメモリや従来の外付けSSDとの違いを詳しくご紹介します。
コンパクトながら大容量
USBメモリ型SSDには、SSDと同様に500GBや1TBといった大容量を誇るモデルが揃っています。USBメモリでも大容量な製品は販売されているものの、500GBや1TBなどの大容量製品は種類が少なく、あまり広く普及しているとはいえません。
USBメモリ型SSDは、持ち運びに向いたコンパクトサイズで容量の大きい外付け記憶媒体が欲しいという方に向いています。
パソコンからローカルディスクとして認識される
通常のUSBメモリは、デスクトップパソコンとノートパソコン、自分のパソコンと友人のパソコンなど、異なるマシン間でのデータのやり取りを想定して作られたものです。頻繁な抜き挿しを行うのが前提で、パソコンに接続した際には「リムーバブルディスク」として認識されます。「ディスクの管理」画面からは「ドライブ文字の変更」と「取り出し」の操作しか行うことができません。
これに対してUSBメモリ型SSDは、頻繁に抜き挿しすることを想定しているものではありません。パソコンの容量拡張のために使われることが前提となっていて、OS上では「ローカルディスク」として認識されます。
USBメモリ型SSDは、内蔵HDDやSSDと同様に認識されるため、パーティション形式をGPTにしたり、ダイナミックディスクへ変換したりすることも可能です。USBメモリ型SSDは、通常のUSBメモリと比較しパーティション操作の自由度が高いという特長も備えています。
ケーブル不要でコンパクトに活用できる
一般的な外付けSSDやHDDと異なり、USBメモリ型SSDは通常のUSBメモリと同様にケーブルを使用せず、PCのUSB端子に直接挿して接続できます。ケーブルが要らないので、持ち運びや収納する際にも場所を取らず便利です。
またフラッシュメモリの特性上、USBメモリ型SSDは駆動部品を持ちません。落下による衝撃や持ち運び時の振動による破損のリスクを低減し、書き込み時の騒音や消費電力を抑えられる点もメリットです。
USBメモリ型SSDの転送速度はどれくらい?
USBメモリ型SSDは、HDDのように磁気ディスクへデータを物理的に書き込む記録方式ではないので、外付けHDDと比較して高速なデータ転送が行えます。PCの作業スピードをより快適にしたい場合には、手軽に扱えるUSBメモリ型SSDが便利です。
また通常のUSBメモリと転送速度を比較した場合も、USB型SSDのほうが速いです。ただし、PC内蔵のNVMe SSDなどに比べると、転送速度は遅くなってしまいます。