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USBの新規格「USB4」とは?仕様やThunderboltとの違いなどを解説

USBの新規格「USB4」とは?仕様やThunderboltとの違いなどを解説

USBは、パソコンやスマホなどをはじめとした多くのデジタルデバイスに搭載されている接続規格です。現在主流となっているバージョンはUSB 3.0やUSB 3.1(USB 3シリーズ)ですが、その次の世代であるUSB4規格が2019年に発表され、市場にもUSB4対応製品が出回り始めています。USB4とは、具体的にどのような特長を持った規格なのでしょうか。この記事では、USB4の概要や仕様、使用時の注意点などをご紹介します。

USB4とは?

USBとは、「Universel Serial Bus(ユニバーサル・シリアル・バス)」の略称で、パソコンなどに周辺機器を接続するための統一規格のことです。IntelやApple、Microsoftなどが主導する「USB‐IF」という団体が、USB規格の仕様策定を行っています。USB4は、1996年に発表された初代USB 1.0から数えて、6度目のバージョンアップに当たります。

2022年1月現在、目にする機会が多いのは、USB 3.0やUSB 3.1、USB 3.2といった、USB4より少し前の規格でしょう。USB 3.0や3.1は、後継規格の誕生にともない名称が変更されていて、複雑でわかりにくい点に注意が必要です。例えば、USB 3.0の場合は、USB 3.1(USB 3.2 Gen2)規格の策定にともないUSB 3.1 Gen1に、USB 3.2(Gen2×2)の策定によりUSB 3.2 Gen1へと名称が変更されています。

USB4の仕様

最新のバージョンであるUSB4は、具体的にどのような仕様になっているのでしょうか。ここでは、USB4の仕様や特長をご紹介します。

データ転送速度は最大40Gbps

USB4規格の最大転送速度は40Gbpsです。これは、USB 3.0(USB 3.2 Gen1/5Gbps)の8倍、USB 3.2(Gen2×2/20Gbps)の2倍のスピードにあたります。4K動画や高画質な画像といった大容量のデータも、スムーズに転送可能です。ただし、上記の数値はあくまで理論上の最大値です。実際の転送速度は、接続機器やケーブルといった使用環境に左右される点は覚えておきましょう。

また、USB4は下位互換性を備えているため、端子の形状さえ合っていればUSB 2.0やUSB 3.0対応の機器でも使用できますが、データ転送速度は下位バージョンに依存します。例えば、USB 3.0規格まで対応しているデバイスの場合、USB4対応のケーブルを接続しても、データ転送速度は最大5Gbpsです。

急速充電や映像出力が可能

USB4は、USB PD(Power Delivery)規格にも対応しています。デバイス側もUSB PDに対応している場合は、最大100Wの高速充電が可能です。また、データ転送や充電だけでなく、映像出力も行えます。

コネクタ形状がUSB‐Type-C(TM)に統一

USBには、USB‐AやMicroUSBなどさまざまなコネクタの形状が存在しています。特にUSB 3.0やUSB 3.1といった規格では、USB‐A、USB‐Type-B、USB‐Type‐C(TM)など複数の端子が使われていて、多くの方がわずらわしさを感じたのではないでしょうか。

USB4規格では、コネクタ形状がUSB‐Type-C(TM)に統一されています。端子の裏表や形状を気にせず、簡単に接続可能です。USB4に対応しているデバイスなら、コネクタの形状は同じなので、1本のケーブルで数多くの機器へ接続できるようになります。

名称が簡単になったのも特長

従来のUSB規格とは異なり、USB4では小数点以下の数字表記が使われることはありません。これは、USB 3.0がUSB 3.1 Gen1やUSB 3.2 Gen1へと名称が変化してユーザーが混乱したことを踏まえ、そうした混乱を避ける目的があるとされています。

今後、USB4のバージョンアップが行われた際は、USB4.1といった名称にはならず、まったく異なる名称が与えられると考えられています。

USB4を使用する際の注意点

USB4には、転送速度が最大20Gbpsのシングルレーンと、最大40Gbpsのデュアルレーンの2種類が存在します。コネクタやケーブルの種類によっては、40Gbpsの転送速度を利用できないこともあります。

また、40Gbpsという転送速度を出す条件として、接続機器側もUSB4のデュアルレーンに対応している必要がある点も注意しましょう。

USB4とThunderbolt4の違い

USBと似ている通信規格として、Thunderboltが挙げられます。このThunderboltは、AppleとIntelが共同開発した通信規格です。最新のThunderbolt4は、USB4に準拠して作られており、4K解像度×2あるいは8K解像度×1の映像出力が行えます。またPCI Expressのデータ転送も可能など、機能面ではUSB4よりも優れているのが特長です。

おわりに USB4対応製品を活用しよう

2019年に規格が策定されたUSB4ですが、翌2020年にはUSB4対応のケーブルが発売されています。今後は、対応する製品がさらに普及していくはずです。映像出力や高速なデータ転送が行えるUSB4を、いち早く活用してみてはいかがでしょうか。

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