ビデオキャプチャを使って効率的にデジタル化!概要や選び方のポイントなどをご紹介
ゲーム動画の配信などに欠かせないビデオキャプチャ(キャプチャボード)。動画配信などに興味があるものの、ビデオキャプチャはどのような機器で、どれを選べば良いのかわからないと感じている方は多いかもしれません。この記事では、ビデオキャプチャの概要や、選ぶ際のポイントなどをご紹介します。
目次
ビデオキャプチャとは
ビデオキャプチャとは、パソコン画面にパソコン以外のデバイスの映像や音声を出力したり、それをSDカードやUSBメモリなどの記録媒体に保存したりできる機器のことです。機器の名称ではなく、映像や音声データをパソコンに保存すること自体を指し、「ビデオキャプチャする」のように使われる場合もあります。
ビデオキャプチャがあれば、古いビデオテープの録画映像をデジタル化したり、パソコンにゲーム機などの映像や音声を出力したり、パソコンに表示された映像を動画ファイルとして取り込んだりできます。また、専用のソフトウェアを使用すれば実況配信が行えるのも、ビデオキャプチャのメリットです。
ビデオキャプチャの種類
ビデオキャプチャは、内蔵タイプと外付けタイプの2種類に大きく分けられます。ここでは、それぞれの概要や特長をご紹介します。
内蔵タイプ
パソコン内部のPCIスロットやPCI Expressスロットに、直接取り付けて使用するタイプのビデオキャプチャです。主にデスクトップパソコンで用いられます。内蔵タイプは転送速度が速く、映像の遅延がほとんどない点がメリットです。また、パソコンのマザーボード上に直接接続するため、パソコン周りをすっきりさせられます。
ただし、パソコン内部に取り付けるという関係上、内部スペースや拡張スロットが限られている液晶一体型パソコンやノートパソコンでは基本的に利用できません。
外付けタイプ
外付けタイプのビデオキャプチャは、USBケーブルで接続します。複雑な作業が不要で、持ち運びも簡単に行えるのが魅力です。内部パーツを増設できないノートパソコンや小型のデスクトップパソコンでも使用できます。
また、パソコンと接続することなく、キャプチャボード単独で録画ができるモデルも販売されています。
ビデオキャプチャの選び方
ビデオキャプチャは、ご自身の使用環境や用途に合わせて選ぶと良いでしょう。ここでは、ビデオキャプチャの選び方のポイントをご紹介します。
接続端子に合わせて選ぶ
ビデオキャプチャは、所有するパソコンの環境に合わせて選ぶのがポイントです。外付けタイプのビデオキャプチャの場合は、パソコンやビデオキャプチャに接続する機器の接続端子を最初に確認する必要があります。
PS4(R)やPS5(TM)、ニンテンドースイッチ(Nintendo Switch)など、近年発売されたゲーム機はHDMI端子を搭載しています。最新のゲーム映像を録画または配信したい場合は、HDMI端子に対応しているビデオキャプチャを選ぶのがおすすめです。HDMI端子に対応したモデルは、一眼レフカメラやコンパクトデジカメなどとも接続できます。
ファミコンや初代PlayStationといった古いゲーム機を接続したいのであれば、赤・白・黄色の「RCA端子」を搭載しているモデルを選びましょう。
エンコード方式で選ぶ
エンコードとは、動画の圧縮や形式の変換などを行う処理のことです。ソフトウェアエンコードとハードウェアエンコードの2種類に分けられます。
ソフトウェアエンコードは、機器本体ではなくソフトウェアで処理を行う方式です。遅延を抑えられるのがメリットですが、パソコンへの負荷は大きくなります。ゲーミングパソコンなど、ハイスペックなパソコン以外だと動作が不安定になることがあるため注意が必要です。
一方のハードウェアエンコードは、動画データのエンコードをビデオキャプチャ本体で行う方式です。遅延はしやすいもののパソコンへの負荷が小さく、スペックが低めのパソコンでも動作が安定します。動画実況などをメインに行いたい場合は、パソコンのスペックは要求されますが、ソフトウェアエンコード方式のビデオキャプチャがおすすめです。
解像度で選ぶ
ビデオキャプチャを選ぶ際は、録画時の解像度もポイントのひとつです。解像度とは画面の画素数を示す数字のことで、HD(1280×720)やフルHD(1920×1080)、WQHD(2560×1440)、4K(3840×2160)といった種類があります。値が大きいほど、画像表示が鮮明になります。
ゲーム録画や実況配信を行う場合は、フルHD以上の解像度に対応した製品がおすすめです。フルHDよりも高画質な4Kに対応する製品もありますが、接続する機器やモニターも4Kに対応している必要があります。事前に、接続したい機器が4K対応か確認しておきましょう。
パススルー機能が搭載されているか
ゲーム配信や実況の際に遅延対策を行いたい場合、パススルー機能が搭載されたモデルがおすすめです。パススルー機能が搭載されているビデオキャプチャなら、パソコンの画面とは別のモニターに映像を出力することで、遅延なく映像を確認できます。また、モニターに映像を出力しながら、パソコンでは別の操作を行うといった使い方も可能です。