iPhoneの機種変更にはバックアップを活用しよう!詳しい方法を解説
iPhoneやiPadなどを長く使用していると、容量の上限との兼ね合いや機種変更への備えとして、保存されているデータをバックアップする必要が出てきます。あらかじめバックアップの方法を覚えておくと、iPhoneを機種変更したり修理が必要になったりした際に役立つでしょう。この記事ではiPhoneでデータのバックアップを行う方法や、バックアップしたデータを復元する方法についてご紹介します。
目次
iPhoneのバックアップが必要な理由
iPhoneを買い替えて新モデルに機種変更する際に、あらかじめバックアップを取っておけば、写真やデータやインストールされていたアプリなど、古いiPhoneの情報を新機種へそのまま移行して使用できます。
バックアップを取っておくと、機種変更だけでなくiPhoneが故障してしまった場合にも役立ちます。故障の状況次第では、修理時にデータがすべて消失したり、本体を交換する必要が出たりする可能性もあるからです。そのような状況ではデータの復旧は見込めないため、定期的にバックアップを取り、iPhone内のデータを失わないように備えておくことが重要になります。
バックアップできるデータの種類
iPhoneでバックアップを取って新モデルに移行できるデータとしては、主に以下のものが挙げられます。
- 電話帳
- iPhone内に保存したメモ
- 写真や動画
- ダウンロード済のアプリ
- iPhoneの設定
ただしアプリについては、一部を除いてアプリ内部に保存されているデータまで新モデルに移行することはできません。アプリが独自のバックアップ機能やデータ引継ぎ機能を提供していることも多いため、事前にアプリの説明を確認しておきましょう。
iPhoneでバックアップを取る方法
iPhone内の保存データをバックアップする方法には、パソコンを使う方法とiCloudを使う方法、そして外付けドライブを使う方法の3種類があります。それぞれについて、詳しい手順をご紹介します。
パソコン(iTunesまたはFinder)を使用する
パソコンを使用する場合は、OSが「macOS Mojave 10.14」以前またはWindowsOSの場合は「iTunes」で、「macOS Catalina 10.15」以降を搭載している場合はFinderでバックアップを行います。いずれの場合も、大まかなバックアップ手順はほぼ同じです。
【パソコンを使用するバックアップ方法】
- iTunesまたはFinderを立ち上げ、ログインが必要であればiPhoneと同じApple IDでログインする
- USBケーブルでiPhoneとパソコンを接続し、「このコンピュータがこのiPhone上の情報にアクセスするのを許可しますか?」と表示された場合は「続ける」をクリック。iPhone画面上の「このコンピュータを信頼しますか?」には「信頼」を選択
- iTunesやFinderの左上にある「iPhoneマーク」をクリック
- バックアップ欄の「このコンピュータ」や「iPhone内のすべてのデータをこのMacにバックアップ」を選択する
- 「ローカルのバックアップを暗号化」にチェックを入れ、パスワードを指定する。暗号化が不要な場合は「今すぐバックアップ」をクリックする
データを暗号化する際に指定したパスワードはデータ復元時にも必要となるため、メモを取っておくなどして覚えておきましょう。
iCloudを使用する
Appleが提供するクラウドサービス「iCloud」を利用してバックアップを取ることもできます。バックアップ作業にパソコンが必要ない点が、この方法のメリットです。
【iCloudを使用する方法】
- iPhoneをWi-Fiに接続し、「設定」→「ユーザー名」→「iCloud」→「iCloud バックアップ」と、表示される順にタップする
- 「今すぐバックアップを作成」をタップすると、バックアップが開始される
「iCloud バックアップ」がオンの状態でWi-Fiに接続している場合、iPhoneの充電中かつ画面がロック状態の際に自動でバックアップが行われる機能もあります。手動でバックアップを取る必要がなく便利ですが、iCloudは無料版の場合、容量の上限が5GBしかありません。バックアップ作業を行う前に、容量が不足しないか確認しておきましょう。
iPhone対応の外付けドライブを使用する
USBメモリやSDカードリーダー、スマートフォン用のポータブルHDDといった、iPhoneに対応する外付けドライブを使用してデータのバックアップを取る方法もあります。ロジテック製のスマートフォン用ポータブルHDDを例に、外付けドライブを使用したバックアップ手順をご説明します。
【外付けドライブを使用する方法】
- バックアップ作業の前に、製品に添付されているインストール手順にしたがって専用のバックアップアプリをiPhoneにインストールする
- ポータブルHDDをiPhoneに接続して専用アプリを開き、「端末から外部ストレージへ」を選択する
- バックアップしたいデータを選択してから、「バックアップを開始する」を押す
アプリ上の「外部ストレージから端末へ」を選択して、バックアップしたデータを復元することも可能です。復元したいデータを選択できるため、必要に応じてその都度復元を行えます。
バックアップしたデータを復元するには
バックアップしたデータは機種変更などの際に復元することで、新しいiPhoneでも使えるようになります。バックアップ方法に応じて、データを復元する手順も確認しておきましょう。
パソコンにバックアップしたデータを復元する方法
【パソコンで復元する場合】
- iPhoneとパソコンをUSBケーブルで接続し、iTunesまたはFinderを開く
- 画面上の指示にしたがって操作し、左ウィンドウにiPhoneの表示がされたら選択する
- 「バックアップを復元」をクリックして復元が必要なファイルを選択する
- バックアップを暗号化している場合、バックアップ時に設定したパスワードを打ち込み、データを復元する
iCloudからデータを復元する方法
iCloudからデータを復元する際は、「すべてのコンテンツと設定を消去」を操作して、端末の初期化が必要なこともあるため注意しましょう。
【iCloudのバックアップデータを復元する方法】
- データ移行先のiPhoneを起動し、本体の設定にある「iCloud」から「iCloud バックアップ」を選択する
- 「iCloudバックアップから復元」を選択し、必要なデータを選択のうえ復元する
古いiPhoneと新しい機種が両方とも手元にあり、どちらもiOS11以上の場合は、「クイックスタート」と呼ばれる機能でもデータ復元を行えます。
【クイックスタートの手順】
- 新しいiPhoneを起動させ、古いiPhoneの近くに置く
- 「新しいiPhoneを設定」と表示されたら「続ける」をタップする
- 新しいiPhoneに青色の模様が表示されたら、古いiPhoneのカメラでそれを読み取る
- 表示される画面の指示にしたがって復元作業を進める