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SSDの種類ごとの違いは?MLCなどフラッシュメモリや接続規格ごとの特長

SSDの種類ごとの違いは?MLCなどフラッシュメモリや接続規格ごとの特長

SSDは、データの読み書きがHDDより高速、衝撃に強く動作音も静かなど、さまざまなメリットを備えている便利なストレージです。しかし、実際にどのような仕組みでデータの保存を行っているのか、詳しくご存知ない方も多いかもしれません。この記事では、SSDの基本的な構成と、SSDに使われているNAND型フラッシュメモリや接続規格、サイズなどの種類についてご紹介します。
※この記事は2025/4/30に再編集しました。

SSDの構成

一般的なSSDは主に、コントローラ、DRAM(キャッシュメモリ)、NAND型フラッシュメモリという3つの部品から構成されています。コントローラはメモリへのデータの読み書きを制御する部分で、DRAMはデータを一時的に保存しておく場所です。ただし、DRAMはデータ処理を高速化する点では有効ですが、必須の部品ではないので、製品によっては搭載されていないこともあります。

そして、実際にデータの読み書きを行うのが、NAND型フラッシュメモリと呼ばれる部分です。電源が入っていない状態でもデータを保存しておける、不揮発性メモリの一種に数えられます。SSDの寿命にあたる「書き換え回数の上限」に関わる重要な部分です。

SSDのNAND型フラッシュメモリの種類

SSDのNAND型フラッシュメモリは、「セル」と呼ばれる部分にデータを保存していて、セルに記録できる容量から、SLC、MLC、TLC、QLCの4種類に分けることができます。ここでは、それぞれの特長をご紹介します。

SLC(シングルレベルセル)

1つのセルに対して、1ビットの情報を保存できるフラッシュメモリがSLCです。セルには0または1のみを格納する形式で、正確性や信頼性、耐久性に優れています。寿命にあたる書き換え可能回数は、9万〜10万回ほどです。

寿命はNAND型フラッシュメモリの中で最も高いとされていますが、1セルに格納できるデータが少ないため、容量は多くありません。物理的なサイズも大きくなりがちで価格も非常に高価と、一般ユーザー用途には不向きです。主に、企業向けの製品で採用されています。

MLC(マルチレベルセル)

1つのセルに対して、2ビットを保存できるフラッシュメモリです。00・01・10・11を使ってデータの記録を行います。データ密度がSLCよりも高く大容量なのが特長で、価格・性能・耐久性のバランスに優れているのがメリットです。

ただし、SLCに比べると寿命は短く、書き換え可能回数は8,000〜1万回ほどとされています。これは、1つのセルの中に入れる情報量が増えることで、セルの読み書き頻度が上がるためです。一般ユーザー向けをはじめ、市場に出回っている多くのSSDに採用されています。

TLC(トリプルレベルセル)

1つのセルの中に3ビットの情報を入れられ、000から111までを使ってデータを記録するフラッシュメモリです。MLCよりもさらに大容量になりますが、同時に寿命が短くなり、書き換え可能回数は3,000〜5,000回程度とされています。耐久性には劣りますが、価格が安価で大容量な点が特長です。

QLC(クアッドレベルセル)

1セルに4ビットの情報が保存可能なフラッシュメモリで、0000から1111までを使ってデータを記録します。TLCよりさらに低価格かつ大容量を実現しているものの、1セルあたりの書き換え可能回数は500〜1,000回程度と、耐久性は最も低いです。寿命は短くなりますが、安価なSSDを探している場合には検討してみても良いでしょう。

併せて覚えておきたい3D NAND

従来使われていた2D NAND型フラッシュメモリは、縦横の平面方向にデータ保存用のセルが並べられている内部構造でした。メモリセルを小さくすることで大容量化を図っていましたが、同時に信頼性の低下を招くというデメリットがありました。

そこで、大容量化と信頼性の確保を両立させる解決策として誕生したのが、寸法の異なるセルを垂直に積み重ねてデータ容量を増やす3D NANDです。メモリセルの大きさを変えずに大容量化が可能なため、性能と信頼性のバランスにも優れています。

2D NANDは狭い部屋がたくさんある平屋の住宅、3D NANDは適度な広さの部屋がいくつも重なった高層ビルと考えると、それぞれの違いがわかりやすいのではないでしょうか。

SSDの接続方法やサイズ・形状の種類も知っておこう

SSDは、使われているフラッシュメモリに加えて、機器との接続方法やサイズ・形状からも複数の種類に分けることができます。接続方法やサイズ・形状別のSSDの主な種類は、以下のとおりです。

接続方法の種類

SSDは、パソコンなどの機器の内部に直接接続できる内蔵SSDと、USB端子に接続して使用する外付けSSDの2種類に分けられます。内蔵SSDは、接続方法からさらにSATAとPCI-eに分けることが可能です。

SATA(SerialATA)は、SSDやHDDなど、さまざまな装置の接続に使われている規格です。世代によってデータの転送速度は異なり、最も新しい世代にあたるSATA 3.0では6.0Gbps(理論値)の最大転送速度を誇ります。 PCI-e(PCI-Express)は、SSDでは主にM.2 SSDで採用されている規格です。SSD用に最適化されたNVMeという通信プロトコルを採用しており、SATA接続以上にデータ転送速度に優れています。ただし、高性能な分発熱量や消費電力が大きくなるため、使用の際はヒートシンクなどを使った熱対策が必須です。

サイズ・形状の種類

パソコン内部に直接取り付ける内蔵SSDは、サイズや形状の種類にも注意が必要です。現在広く使われているサイズ・形状としては、2.5インチとM.2が挙げられます。2.5インチSSDは、HDDと同じ規格で、互換性を持つのが特長です。接続規格はSATAを採用しています。

M.2 SSDは基板形状をしており、パソコンのマザーボードに直接接続します。接続規格はSATAとPCI-eの2種類に分けられ、PCI-e規格のM.2 SSDはデータ転送速度に優れているのが特長です。また、2242や2280など、M.2は基板の大きさも商品ごとに異なります。SSDの規格ごとの違いやそれぞれの詳細については、以下の記事も併せてご確認ください。

ロジテックのおすすめSSD

ロジテックでは、内蔵・外付けのSSDを取り扱っています。ご自身の用途に適したSSDを用意して、データ読み書きの高速化やデータのバックアップなどの用途に、ぜひお役立てください。

PS5 / PS5 Pro 対応 ヒートシンク付きM.2 内蔵 SSD 2TB

NVMe M.2 Gen4x4 SSD・ヒートシンク・放熱シートがセットになった内蔵SSDです。PS5の拡張用SSDとして使うことができます。ドライバーが付属しているので、増設用に工具を用意する必要はありません。パソコンに実装する際は、ヒートシンクを外さずに取り付けられるスペースがあることを、必ずご確認ください。

USB 40Gbps USB4 対応 Type-C 温度検知ファン 外付け ポータブル SSD

USB 40Gbps(USB4)に対応したポータブルSSDです。USB 40Gbps対応機器と接続すれば、読み込み最大3,650MB/s、書き込み最大3,800MB/sという超高速なデータ転送を行えます。MacOSのインストールや外部起動ディスクとして使用することも可能です。筐体の温度に合わせて自動で稼働する温度検知ファンを搭載しているため、熱暴走による速度低下を防ぎながら、安定した動作を実現します。

外付け SSD 1TB MagSafe ProRes 動画 対応 USB Type-C

スマートフォンやタブレット、パソコン、PS5など、USB-Type-C(TM)ポート搭載の幅広い機器に接続して使えるポータブルSSDです。マグネットつきで、MagSafe対応iPhoneの背面に貼りつけておくことができます。USB 10Gbpsに対応しており、容量の大きなデータを高速転送できる点も特長です。

薄型 スリム スティック型 高速 コンパクト 外付け SSD 2TB 読込速度1000MB/ 秒

隣のポートに干渉しにくいスリムな形状と、読込速度1,000MB/s、書込速度700MB/sの高速転送が特長のスティック型SSDです。USBポート同士の距離が近いノートパソコンやUSBハブでも、USBデバイスを複数接続できます。iPadなどの薄型タブレットやノートパソコンに接続した際に、がたつきにくい高さとなっています。

ポータブルSSD 1TB 高速 外付け SSD type-C type-A 両対応

読込速度1,000MB/s、書込速度700MB/sの高速転送を実現した、スティック型SSDです。USB-A/USB-Type-C(TM)の両方に対応しており、WindowsやMac、テレビ、スマートフォン、PS4、PS5など、さまざまな機器に接続できます。

外付け SSD USB Type-A / USB Type-C 両挿し スティック型

一般的なスティック型SSDよりもコネクタ部分が長く、スマホケースをつけたままのスマートフォンにも接続できる外付けSSDです。USB-A/USB-Type-C(TM)両対応なので、幅広い機器に接続してデータを移行・共有できます。

おわりに 種類ごとの違いを踏まえてSSDを選ぼう

SSDに内蔵されるNAND型フラッシュメモリは、SSD製品の寿命や性能、価格に大きく影響を与えている部分です。しかし、いくつかの種類に分けられていてどのNAND型フラッシュメモリを備えたSSDを選べば良いのかわかりにくいかもしれません。

一般ユーザーの方であれば、性能と耐久性、価格のバランスが取れているMLCのNAND型フラッシュメモリを搭載したSSDがおすすめですが、一般ユーザー向けとしては高価格帯に当たります。SSDの用途によっては、安価なTLCやQLCを選択するのも良いでしょう。また、フラッシュメモリ以外にも、SSDには接続方法やサイズなどの種類が豊富です。用途にあったSSDを選ぶために、ご紹介した内容を参考にしてみてはいかがでしょうか。

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