SSDを認識しない主な原因は3つ!大切なデータを守るための対処法

パソコン内蔵のSSDが認識されない、外付けSSDをつないでも読み取れないなど、SSDは突然使えなくなることがあります。大切なデータを保存しているSSDが認識しないとなると焦ってしまうかもしれませんが、対処を誤るとデータが消えてしまうこともあるため注意が必要です。ここでは、SSDが認識されない原因や対処法をご紹介します。
※この記事は2025/6/17に再編集しました。
目次
SSDが認識されない原因は?
SSDが認識されない場合、原因は複数考えられます。対処の際は、最初に認識されない原因を把握することが大切です。SSDが認識されない主な原因としては、次のようなものが考えられます。
物理障害
物理障害とは、文字通りSSD本体やケーブルが物理的に壊れた状態のことです。水没や落下による強い衝撃、経年劣化、静電気、データの書き込み回数の上限、接続端子の破損などが原因として挙げられます。
SSDが認識されない、起動しない、エラーメッセージが表示されるなどが主な症状です。基本的に、物理障害を起こしたSSDから個人でデータを取り出したり、修理したりすることはできません。
論理障害
SSDのファイルシステムやソフトウェア、データなどに問題が発生している状態が論理障害です。読み書きができない状態で、データを保存できない、データが見つけられない、コピーや取り出しができない、ファイルを開けないといった症状が発生します。「データの読み書き中にパソコンの電源を切ってしまった」「誤ってフォーマットした」「ウイルスに感染した」などが論理障害の主な原因です。
物理的に壊れているわけではないので、適切に対処すれば個人でもデータを復旧できる可能性はあります。ただし、かえって状態が悪化しデータを完全に取り出せなくなる恐れもあるため、慎重な対応が求められます。
機器やケーブルの問題
SSDではなく、SSDを接続しているパソコンやスマートフォンといった機器に問題が発生していて、認識されない可能性があります。機器の故障やシステムのエラー、電力供給の不足、ウイルス感染などが主な問題の例です。
また、しっかり接続されていない、コネクタ部分のゴミが原因で接触不良を起こしている、断線しているなど、ケーブルが原因でSSDが認識できないケースもあります。特に、iPhoneやAndroidスマートフォンに接続する際は、スマホケースの厚みによってSSDが正しく接続できていない場合も考えられます。これらのトラブルが原因の場合は、認識できなくなった原因に対処すれば、SSDを問題なく使うことが可能です。
SSDを認識しない時の対処法
パソコンがSSDを認識しなくなったら、どのように対処すれば良いのでしょうか。個人で行える対処の方法をご紹介します。ただし、以下の対処を行った結果、データが完全に消えてしまうことも考えられます。データを確実に取り戻したい時は、データ復旧の専門業者に相談するのがおすすめです。
ケーブルや供給電力を確認する
SSDが認識されない時は、最初に接続について確認しましょう。ケーブルの抜けや緩みといった接触不良が原因の不具合であれば、ケーブルの再接続で問題は解決します。ケーブルの断線も考えられるため、新しいものに交換してみるのも有効です。
接続した機器から電力供給を受けて動作する「バスパワータイプ」の外付けSSDは、供給電力が不足していて認識されない可能性もあります。他の外付け機器を取り外す、USBハブ経由で接続するのではなく直接パソコンに接続する、別のポートに挿してみる、ノートパソコンなら電源をつないでみるといった方法も試してみてください。
パソコンを再起動する
パソコンに何らかのエラーが発生していて、SSDが認識できないケースも考えられます。システムやドライバーのエラーが原因で不具合が起こっている際は、パソコンの再起動を行いましょう。再起動によってシステムの動きがリセットされることで、不具合が解消する可能性があります。セキュリティソフトでウイルス感染の有無をチェックし、必要に応じて除去することも重要です。
また、パソコンの帯電によって認識に不具合が起きているケースもあり得ます。一度シャットダウンして時間を置いてから電源を入れ直すのも有効です。電源を切ってから、接続しているケーブル類を全て外して、何分か放置してください。何回も機器の再起動を繰り返すと、症状が悪化してSSD内のデータが完全に消えてしまう恐れがあります。問題が解決しないからといって、何度も再起動を行うのは厳禁です。
デバイスドライバーを更新する
WindowsパソコンがSSDを認識しない時は、デバイスドライバーの更新を実行することで問題が解決する可能性もあります。作業方法は、以下のとおりです。
【デバイスドライバーの更新方法】
- 「スタートボタン」を右クリック、または「Windows」キーを押しながら「X」キーを押して表示される一覧から「デバイスマネージャー」を選択する
- 対象のSSDを右クリックして「ドライバーの更新」を選択する
- 表示された画面で「ドライバーを自動的に検索」を選択する
上記の方法でドライバーの更新が行えない時は、「ドライバーの更新」の下にある「デバイスのアンインストール」を選択してからパソコンを再起動してください。再起動後、自動的にドライバーがインストールされます。
BIOSで再設定を行う
BIOS(UEFI)がSSDを認識しているかも確認しておきましょう。BIOS(UEFI)とは、パソコンに接続している機器の制御を行う機能のことです。BIOS(UEFI)の起動や操作方法はパソコンによって異なるので、詳細はパソコンの取扱説明書やホームページなどをご確認ください。
ただし、BIOS(UEFI)はSSD以外のハードウェアの制御も行っているため、設定を間違えると、パソコンの動作に不具合が発生する恐れがあります。自力で対処するのが難しい方は、実行しないようにしましょう。
エラーチェックを実行する
外付けSSDで軽度な論理障害が起きている場合は、パソコンのエラーチェックを行うと、問題が自動で修復される可能性もあります。ただし、物理障害や重度の論理障害が起きている時にエラーチェックを行うと状態が悪化するリスクもあるため、実行は慎重に検討してください。データが消えてしまうと困る場合は、実行しないことをおすすめします。
【エラーチェックの実行方法(Windows 11/10)】
- エクスプローラーで確認したいストレージを右クリックして「プロパティ」を開く
- プロパティの「ツール」タブをクリックする
- 「エラーチェック」欄にある「チェック」ボタンをクリックしたら、チェックが完了するのを待つ
業者に依頼する
認識されないSSDに対して、個人でできる対処には限界があります。経年劣化をはじめとした物理障害や、重度の論理障害になると個人の力で何とかすることはできません。ご紹介した方法で対処できなかった時は、業者にデータの復旧や取り出しを依頼すると良いでしょう。
メーカーに修理を依頼することもできますが、修理はあくまで「SSDを問題なく使えるようにすること」が目的です。内部のデータは保証対象外で消えてしまう場合が多いため、大切なデータが入っている場合はデータ復旧の専門業者に依頼することをおすすめします。
SSDを認識しない・データが見られない時のNG行為
SSDが認識されなくなっても、内部には保存していたデータがまだ残っていて、復旧できるケースがあります。データが完全に消えるのを防ぐために、以下の点に注意してください。
フォーマットは行わない
SSDが認識されない時に、フォーマット(初期化)を求めるメッセージが表示されても、フォーマットするのは厳禁です。フォーマットによってSSD本体の問題が解決する可能性はあるものの、保存していたデータは全て消えて、取り戻せなくなってしまいます。
データ復旧ソフトの使用は慎重に
軽度の論理障害であれば、市販のデータ復旧ソフトを使ってSSDのトラブルを解消できる可能性があります。
一方で、データ復旧ソフトの使用によってかえって状態が悪化して、データ復旧が難しくなる恐れも捨てきれません。大切なデータを保存しているSSDにデータ復旧ソフトを使用するのは、控えることをおすすめします。
通電し続けない
認識されていないSSDに通電を続けると、障害の悪化や上書きによる元データの消失などにつながる恐れがあります。大切なデータを保存しているSSDが認識されなくなったらすぐに機器の電源を切り、使用は控えることが大切です。外付けSSDの場合は、すぐにパソコンから取り外しておきましょう。
普段のバックアップにも最適!ロジテックのおすすめSSD製品
SSDが認識されない、データが見られないといった事態は、いつ起こるかわからないものです。万が一の事態に備えて、日頃からデータをバックアップしたり、定期的にSSDを新しいものに換装(交換)したりすることをおすすめします。ここからは、データのバックアップやSSDの換装に使えるロジテックのおすすめ商品をご紹介します。
USB 40Gbps USB4 対応 外付け ポータブル SSD
USB 40Gbps(USB4)に対応した外付けSSDです。USB 40Gbps対応機器に接続した場合、読み込み最大3,650MB/s、書き込み最大3,800MB/sという超高速なデータ転送を行えます。macOSをインストールしたり、外部起動ディスクとして使ったりすることも可能です。自動で稼働する温度検知ファンを搭載しているので、熱暴走による速度低下を自動で防ぎます。パソコンだけでなく、PS5の外付けストレージとして使うのもおすすめです。
SSD 2TB 換装キット 内蔵2.5インチ 7mm 9.5mm変換スペーサー + データ移行ソフト
内蔵ストレージを2.5インチSSDに換装するための換装キットです。環境移行ソフトが付属しているので、簡単に従来の環境を移行できます。換装後に取り出した内蔵ストレージは、付属のケースに取り付けて外付けストレージとして再利用可能です。
M.2 SSDケース 高速転送規格NVMe対応
ねじを使わずに簡単に取り付けできる、M.2 SSDケースです。高速データ転送規格のNVMeに対応しており、USB 10Gbps(USB 3.2 Gen2)の性能を最大限活かせます。USB-A/USB-Type-C(TM)のケーブルを付属しているので、幅広い機器に接続できるのも特長です。
USB 4 M.2 NVMe ポータブル 外付け SSD ケース
USB 40Gbps(USB4 Gen 3×2)を搭載した、M.2 NVMe SSDケースです。USB4やThunderbolt4/3ポートに接続すれば、内蔵SSDと同様にNVMe M.2 SSDとして認識されます。macOSのインストールや外部起動ディスクとして使用することも可能です。システムのバックアップやデータ移行も、高速に行うことができます。