モニターの解像度とは?種類やパソコンで解像度を変える方法を解説
パソコン用のモニター(ディスプレイ)やテレビなどで使われる「解像度」という言葉は、多くの方が耳にしたことがあるでしょう。モニターの解像度は商品を選ぶうえで確認しておきたい大切な要素のひとつです。この記事ではモニターの解像度とはどのようなものなのかをはじめ、種類や画像の解像度との違い、パソコンで解像度を変更する方法などについてご紹介します。
この記事は2022/4/26に再編集しました。
目次
モニター(ディスプレイ)の解像度とは
パソコンの液晶ディスプレイは、ドットや画素(ピクセル)と呼ばれる小さな点が縦横に並び、それぞれを点灯させることで画面を表示させる仕組みです。つまり、ドットの数が多ければ多いほど、精細な映像表現が可能となります。
ドットが画面上にどれくらい並んでいるかを示すのが「解像度」です。ドットの数が多いほど解像度は高くなり画像は鮮明になりますが、その分表示される画面の領域が広くなるので、画面上のアイコンなどは小さく表示されます。一方で、ドットの数が少なければ解像度が低くなって画像は粗く、表示される画面の領域も狭くなるため、文字やアイコンは大きく表示されます。
主な解像度の種類
モニターの解像度は「横に並んだドット数×縦に並んだドット数」の数字で示されることが一般的です。例えば、解像度が「1920×1080」と表示されている場合は、横に1920個、縦に1080個のドットが並んでいることになります。以下に、モニターにおける主な解像度をご紹介します。
- 8K(7680×4320)
- 4K(3840×2160)
- WQHD(2560×1440)
- フルHD(1920×1080)
- WXGA++(1600×900)
- HD(1280×720) など
現在では1920×1080の解像度での表示が可能で、横と縦の比率(アスペクト比)が16:9となる「フルHD(フルハイビジョン)」のモニターが主流です。また、近年はさらに解像度を上げた4Kや8K対応のモニターも増えてきています。
画像データの解像度との違い
パソコンのモニターやスマートフォンの画面表示だけでなく、印刷物や画像データの精細さを示す意味でも、解像度という言葉が使われています。モニターにおける解像度は「画面上のドットの総数(絶対解像度)」を表すのに対し、画像データや印刷などにおける解像度は「1インチにおけるドット(ピクセル)の数(相対解像度)」を表す点に注意が必要です。1インチあたりのドットの数は、dpi(dots per inch、ドットパーインチ)またはppi(pixel per inch、ピクセルパーインチ)という単位で示されます。
たとえば、解像度300dpiの画像の場合は、1辺の1インチあたりに300個のドットが並んでいて、1インチ四方の総ドット数は横300×縦300で90,000ドットあるということです。モニターの解像度と画像データの解像度は、いずれも数字が大きいほど表示が精細になる点は同じですが、表示の仕方や意味が少し異なることを覚えておきましょう。
解像度はどれくらい必要?
解像度は、数値が高くなるほど画像をきれいに表示することができます。では、解像度は高ければ高いほど良いのでしょうか。モニターの場合と画像データの場合に分けて、必要な解像度の考え方をご紹介します。
モニターの場合
解像度が高くなるほど画面に表示される画質は向上するため、高解像度に対応したモニターやパソコンを使用すれば、ゲームや動画などのコンテンツをより高画質で楽しむことができます。ただし、再生する動画やゲームのデータ、パソコン本体が4Kや8Kといった高解像度に対応していない場合は、高解像度モニターで表示しても画質に変化はありません。フルHD映像を4K対応のモニターで再生するといった場合も、画質が高くなることはないため、モニターを選ぶ際は注意が必要です。
また、ワードやエクセルなど、文書を中心としたビジネス用途がメインである場合は、解像度が高すぎると文字などの表示が小さくなってしまいます。文字やアイコンが見づらく作業効率が落ちることもあり、必ずしも高解像度が良いわけではありません。モニターの用途に応じて、どれくらいの解像度が最適かを考えることが大切です。
画像印刷の場合
画像データをプリンターなどで印刷したりプリントアウトしたりする場合も、モニターと同じく、高解像度なら良いわけではありません。解像度(dpi)が高くなるほど出力は細かくなりますが、人の目で違いを判断するのは難しいうえに、印刷速度が遅くなってしまうためです。
印刷の際は、印刷サイズに適した解像度の設定が重要です。一般的には300dpi程度を基準に、画像データをどれくらいの大きさで印刷したいかに応じて、解像度を変更すると良いとされています。印刷時に必要な解像度は、画像のピクセル数(サイズ)と印刷したいサイズによって決まるため、以下の式で計算できます。
・解像度(dpi)=画像サイズ(ピクセル)÷印刷したいサイズ(インチ)
解像度の変更方法
モニターの解像度は、パソコン上の操作によって変更することが可能です。モニターの画面が見づらいと感じる場合は、設定を変更して解像度を調整してみると良いかもしれません。ここでは、Windows10とMacの両方のパソコンで解像度を変更する方法をご紹介します。
Windows10の場合
デスクトップ上の何もないところを右クリックして、メニューが表示されたら「ディスプレイ設定」をクリックします。次に「ディスプレイの解像度」の項目から切り替えたい解像度を選択してクリックし、「変更の維持」をクリックして変更後の解像度を確定しましょう。
もしくは、スタートアイコンから「設定」を開き、「システム」→「ディスプレイ」の順にクリックしても、ディスプレイの設定画面を開くことが可能です。
Macの場合
Appleメニューから「システム環境設定」を選択し、「ディスプレイ」アイコンをクリックします。解像度の項目が表示されたら「変更」を選択することで、アイコンやリストで解像度の選択肢が表示されるので、変更したい解像度をクリックしてください。
モニターの最高解像度が選択できない場合
4Kや8Kといった高解像度に対応したモニターを使用していても、パソコン上の設定で最高解像度が選択できない場合があります。そのようなときは、以下の2点を確認してみてください。
- パソコンのグラフィックドライバが高解像度に対応しているか
- パソコンとモニターを接続している端子が高解像度に対応しているか
パソコンに搭載されているグラフィックドライバや接続端子の種類によっては、高解像度モニターの性能を活かしきれないこともあります。モニターを選ぶ際にはパソコンとモニター、そして接続端子の3つの対応解像度をあらかじめ調べておくと良いでしょう。