デバイス毎にバックアップを取っておくことが重要!スマホ・パソコンのバックアップ方法を解説

スマートフォンやパソコンなどに保存したデータは、デバイスの故障や紛失で消えてしまう可能性があります。大切なデータを失わないためには、定期的にバックアップを取ってデータを保護することが重要です。データのバックアップを取るには、具体的にどうすれば良いのでしょうか。この記事では、データバックアップの方法を、スマートフォンとパソコンのデバイスごとにご紹介します。
目次
バックアップと同期の違い
バックアップと似た言葉に「同期」がありますが、どのような違いがあるのでしょうか。同期とは2つ以上の異なるデバイスで保存ファイルの情報が一致し、どちらでも同じデータが見られる状態のことを指します。たとえば、スマートフォンの内部ストレージとクラウドストレージを同期した場合は、スマートフォンのデータがそのままクラウドに上書き保存されるイメージです。データが同期されている場合、片方でデータを削除すると、もう一方のデータも削除されます。
それに対してバックアップは、クラウドストレージなどにスマートフォン内のデータを保存することです。この場合、バックアップ後にスマートフォンのデータを削除しても、クラウドストレージ内のバックアップデータは変化しません。デバイス内のデータを紛失などから守るには、同期ではなくバックアップを取っておくことが重要です。
スマートフォンのバックアップを取る方法
大切なデータを守るためには、バックアップを取っておく必要があります。では、スマートフォン内のデータバックアップは、具体的にどのような方法で行えば良いのでしょうか。ここではAndroidとiPhoneの場合に分けて、各端末でバックアップを取る方法をご紹介します。
ただし、ゲームアプリなど一部のアプリのデータバックアップを取る際は、アプリ内で「データ引き継ぎ」などの設定を行う必要があるので注意しましょう。
Androidの場合(Googleドライブを活用する方法)
Androidの場合は、Googleドライブを活用して簡単にバックアップを取ることができます。GoogleドライブはGoogleが提供するクラウドストレージなので、Googleアカウントを取得していれば使えて便利です。Googleドライブにバックアップされるデータは、写真や動画などのメディアファイルの他、システム設定や標準アプリのデータなどが含まれます。
【Googleドライブを活用したバックアップ方法】
- スマートフォンの設定画面からバックアップの項目を開く
- 「Googleドライブへのバックアップ」をオンにする
上記の手順でバックアップをオンにしておけば、定期的に自動でバックアップを行ってくれます。手動ですぐにバックアップしたい場合は、「今すぐバックアップ」をタップしてください。
Androidの場合(パソコンを活用する方法)
Androidスマホのデータバックアップには、パソコン内へデータを保存する方法もあります。写真や動画、音楽などバックアップ可能なデータの種類は限られますが、大容量のデータをバックアップする場合は便利です。
ただし、Macと接続する場合は専用のアプリが必要になるため注意しましょう。ここではWindowsを例に、Androidスマホのデータをパソコンにバックアップする方法をご紹介します。
【パソコンにAndroidスマホのデータをバックアップする方法】
- スマートフォンとパソコンをUSBケーブルで接続する
- バックアップしたいデータやファイルを選択し、パソコンの適当なフォルダーにドラッグ&ドロップでコピーする
iPhoneの場合(iCloudを活用する方法)
iPhoneの場合は、iOS用のクラウドサービス「iCloud」を使うと便利です。設定を済ませれば、Wi-Fiに接続されている、電源に接続されている、画面がロックされている、という3条件が揃ったタイミングで、自動的にiCloudへデータがバックアップされます。
【iCloudの設定方法】
- iPhoneをWi-Fiに接続する
- 「設定」→「ユーザー名」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」の順にタップし、バックアップを有効にする
Androidと同じく、「今すぐバックアップを作成」を選択すれば、手動でのバックアップも行えます。
iPhoneの場合(パソコンを活用する方法)
無料プランのiCloudを利用している場合は、使用可能な容量は5GBしかありません。大容量データをバックアップしたい時は、パソコンにバックアップする方法もおすすめです。「macOS Catalina 10.15」以降を搭載したMacではFinderから、「macOS Mojave 10.14」以前のMacまたはWindowsパソコンを使用している場合は、iTunesでバックアップを行います。ここでは、Finderを使用してバックアップを行う方法をご紹介します。
【iPhoneのバックアップにパソコンを使う方法(Finderを使用する場合)】
- パソコンにiPhoneを接続し、Finderを起動する
- パスコードの入力を求めるメッセージなどが表示された場合は、画面の指示にしたがって操作する
- パソコン上で接続したiPhoneを選択し、ウィンドウ上部の「一般」をクリックする
- パソコン内にバックアップを取る場合は「iPhone内のすべてのデータをこのMacにバックアップ」を選択する
- バックアップデータを暗号化する場合は、「ローカルのバックアップを暗号化」を選択する
- 暗号化が不要な場合は「今すぐバックアップ」をクリックして、処理が終わるのを待つ
パソコンのバックアップを取る方法
スマートフォンのみならず、パソコン内のデータもバックアップを取る必要があります。ここではパソコン内のデータをバックアップする方法を、WindowsとMacに分けてご紹介します。
ファイルバックアップを行う(Windows10の場合)
Windows10にはバックアップ機能が標準搭載されているため、ファイル履歴を有効にしておけば、変更されたファイルだけが自動でコピーされます。
【Windows10のバックアップ方法】
- ハードディスクやSSDなどの外付けストレージをパソコンに接続する
- 画面左下の「スタート」ボタンをクリックする
- 「設定」→「更新とセキュリティ」→「バックアップ」→「ドライブの追加」を順に選択し、接続した外付けストレージを選択する
- バックアップを取る間隔や、対象のフォルダーを変更したい場合は「その他のオプション」をクリックして設定を行う
システムイメージの作成を行う(Windows10の場合)
Windows10で「システムイメージの作成」を行うと、OSや設定なども丸ごとバックアップできます。バックアップ作業に時間がかかるものの、OSの破損やコンピュータウイルスに感染した際にも、システムイメージ作成時点のパソコンに復元できる可能性があります。
【システムイメージの作成方法】
- バックアップ用の外付けストレージをパソコンに接続する
- 画面左下の検索窓に「コントロールパネル」と入力して、コントロールパネルを開く
- 「システムとセキュリティ」→「バックアップと復元(Windows 7)」→「システム イメージの作成」を順にクリックする
- 「バックアップをどこに保存しますか?」と表示されたら、バックアップ用の外付けストレージにチェックが入っていることを確認し「次へ」をクリック
- 「バックアップの開始」をクリックすると、システムイメージの作成が始まる
ただし、Microsoft社はシステムイメージの作成機能について、今後削除される可能性があるとして、他ベンダーのバックアップソフトの利用を推奨しています。安定してバックアップを取っておきたい方は、別のソフトも検討するのが良いでしょう。
Macのバックアップ方法
Macには、Time Machineというバックアップ機能が搭載されています。外付けストレージを用意しておけば、Time Machine機能でバックアップを作成できます。
【Time Machineの使い方】
- 外付けストレージを接続する
- Appleメニューを開き、「システム環境設定」→「Time Machine」の順にクリックする
- 「バックアップディスクを選択」をクリックし、接続した外付けストレージを選択して「ディスクを使用」をクリックすると、バックアップが開始される
Time Machine機能を使用する際に、「バックアップを暗号化」にチェックを入れておけば、バックアップの使用時にパスワードの入力が必要になります。