フォーマットの意味とは?必要性や具体的なやり方をデバイスごとに解説

パソコンやスマートフォンなど、デジタルデバイスでは多くのカタカナ用語が使われています。そのうちの多くが一般的な用語として広まりつつある中で、正しい意味を把握しにくくトラブルを招きやすいもののひとつが「フォーマット」という言葉です。具体的に、フォーマットとはどのようなことを指すのでしょうか。この記事では、フォーマットという言葉の意味や、各デバイスでフォーマットを実行する手順などについてご紹介します。
目次
フォーマットの意味
フォーマットとは、元々は「書籍などの型」や「構成」「形式」といった意味を持つ英語です。そこから派生して、パソコンなどのデバイス関連では以下の2つの意味で使われています。
- ファイル形式や書式設定などの「型(様式)」
- HDD(ハードディスク)などの記憶媒体を「初期化すること」
「フォーマットする」といった動詞のような使われ方をしている場合は、一般的には「初期化」という意味を持ちます。初期化の意味でのフォーマットを行うと、記憶媒体に保存されているデータはすべて消えてしまうため注意が必要です。
HDDなどをフォーマット(初期化)する必要があるのはなぜ?
HDDをはじめ、各種記憶媒体を使用する際に「フォーマットが必要です」などと表示されることがあります。初めて接続した機器で表示されると、なぜ初期化が必要なのかと思われるかもしれません。
フォーマットという処理は厳密には初期化ではなく、「データの記憶媒体をその機器で利用できるようにするため、どこにどんなデータが記録されているか管理する領域を設定する」操作のことです。本や雑誌の「目次を作る作業」と考えるとわかりやすいでしょう。
そのため、新しい記憶媒体を初めて機器に接続したタイミングや、何らかの原因でデータの管理に不具合が発生したときに「フォーマットが必要です」と表示されるのです。フォーマットを行うように表示された場合は、目次にあたる部分のみ初期化する「クイックフォーマット」か、記憶領域全体を初期化する「通常のフォーマット」を行う必要があります。
フォーマットを行う手順
フォーマット(初期化)を行うように指示が出た場合は、どのような手順で実行すれば良いのでしょうか。ここでは、デバイスごとにストレージのフォーマットを行う手順をご紹介します。
Windows10の場合
Windows10を搭載したデバイスでのフォーマットは、以下の手順で行えます。外付けストレージをフォーマットする場合は、事前にフォーマットしたいストレージを接続しておく必要があります。
【Windows10のフォーマット方法】
- 「スタートボタン」をクリックして、アプリ一覧から「Windowsシステムツール」→「PC」の順に選択する
- 表示された画面から、初期化したいストレージ(ディスク)を選んで右クリックし、「フォーマット」を選択する
- 表示された画面で「ボリュームラベル」ボックスに任意で名称を入力して、「開始」ボタンをクリックする
- データが消去されます」というメッセージが表示されるので「OK」ボタンをクリックする
- 「フォーマットが完了しました。」と表示されるので、「OK」をクリックして操作を完了する
Macの場合
Macの場合、OSのバージョンによって操作方法などが異なります。ここでは、MacOS11を例にフォーマットの手順をご紹介します。
【Macのフォーマット方法】
- Macのメニューバーで「移動」→「ユーティリティ」の順にクリックする
- 「ディスクユーティリティ」をダブルクリックして起動する
- フォーマットしたいストレージを選ぶ
- 「消去」を選択し、名前、フォーマット、方式を設定して「消去」をクリックする
- フォーマットが完了したら、「完了」をクリックして終了
スマートフォンの場合
AndroidやiPhoneなどのスマートフォンは、設定画面からフォーマットを行えます。フォーマットを実行すると、保存しているデータはすべて消えてしまうので、事前にiCloudやGoogleドライブなどを使ってバックアップを行いましょう。
【Androidのフォーマット方法】
- 「設定」→「一般」→「リセット」→「工場出荷状態に初期化」の順にタップする
【iPhoneのフォーマット方法】
- 「設定」→「一般」→「リセット」→「すべてのコンテンツ設定を消去」→「今すぐ消去」の順にタップする
いずれの場合も、OSのバージョンや機種によって細かな方法や名称は異なる場合があります。具体的な操作手順は、メーカーのウェブページなどで確認しておくと良いでしょう。