デュアルモニターはどうやって設置する?モニターの選び方や設定方法をご紹介
小型のノートパソコンを使用していたり、一度に多くのアプリを開いて作業したりする際に「画面がもっと大きければ良いのに」と、感じる方は多いかもしれません。そのような悩みを感じたことがある方は、「デュアルモニター」環境にするのがおすすめです。今回は、デュアルモニターの概要やモニターの選び方、具体的な設定手順などをご紹介します。
目次
デュアルモニターとは
デュアルモニターとは、パソコン用のモニター(ディスプレイ)を左右または上下に並べて配置し、2つ同時に使用することです。デュアルディスプレイやマルチディスプレイ、マルチモニターなどと呼ばれる場合もあります。パソコンが搭載するグラフィックボード(ビデオカード)の種類や端子の数によっては、3つ以上のモニターを利用した作業環境の構築も可能です。
デュアルモニターを構築すれば、一度に多くの情報をモニターに表示できるようになります。たとえば、ノートパソコンの画面上で作業を行いながらもう1つのモニターには別のアプリの画面を表示する、デスクトップパソコンに2つのモニターをつないで表示領域を広げるといった使い方ができます。
デュアルモニター用のPCモニターの選び方
デュアルモニター環境を構築するには、モニターを別途購入する必要があります。より快適な環境を作るために、デュアルモニターに適したモニターを用意すると良いでしょう。ここでは、デュアルモニター用のモニター製品の選び方をご紹介します。
サイズは配置する場所に応じて決める
パソコン用のモニターは、さまざまなサイズの製品が販売されています。配置する場所や用途に適したサイズを選ぶことが大切です。
持ち運びしやすい小型のモバイルディスプレイを選べば、外出先でもノートパソコンと接続してデュアルモニター環境を構築できます。自宅や職場でパソコンを使う際の作業領域を広くしたい場合は、大画面のモニターか、ベゼル(フレーム)が狭いモデルを用意するのがおすすめです。ただし、大画面のモニターほどサイズが大きくなり、設置にスペースが必要になります。デスク上のスペースも考慮して、適切なサイズのモニターを選びましょう。
高さなどが調整できると便利
モニターの高さや角度などが調整できると、画面の位置を自分の好みに合わせやすくなります。より快適な作業環境を構築したい場合は、調整機能の有無を確認しておくと良いでしょう。また、モニターの中には、画面を縦向きにして使える「ピボット機能」を備えたものもあります。縦長の画面だとやりやすいWebページの閲覧や編集、文書作成が多い方におすすめです。
机上のスペースが限られている場合は、モニターアームへの取り付けが可能な「VESA規格」に対応したモデルを選び、モニターを浮かせて設置するという手もあります。
接続端子の規格を確認する
デュアルモニター環境を構築する際は、パソコン本体やモニターの接続端子も確認が必要です。パソコンとモニターを接続する端子には、HDMIやDisplayPort、DVI、D-Sub(VGA)、USB-Type-C(TM)の5種類があります。
【HDMI】
パソコン用モニターや家庭用テレビなどで広く採用されている接続端子です。多くのパソコンが標準で搭載しています。HDMIの他に、mini HDMIやmicro HDMIといった種類があるので、接続する機器がどれに対応しているか確認しておきましょう。
【DisplayPort】
HDMIよりもさらに高品質な映像出力を行える端子です。ゲーミングパソコンなどは、DisplayPortを採用しているケースが多く見られます。
上記以外にも、デスクトップパソコンや比較的古めのノートパソコンでは、DVIやD-Sub(VGA)といった端子が採用されている場合もあります。またすべての端子やケーブルが対応しているわけではないものの、機種によってはUSB-Type-C(TM)も映像出力が可能です。
モニターの画質やパネルの種類から選ぶ
モニターの見やすさや映像の美しさにこだわりたい方は、画質やパネルの種類にも注目する必要があります。モニターの解像度は、一般的な用途ならフルHD(1920×1080)に対応していれば問題ありません。動画視聴やゲーム用途など、画質にこだわりたい場合はWQHD(2560×1440)や4K(3840×2160)対応のモニターがおすすめです。
またパネルの種類には、視野角が広いIPSや、黒の表現力に優れたVA、応答速度に優れゲーム用途に向いたTNがあります。こちらも設置場所や用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
デュアルモニターの設定方法
Windowsパソコンの場合、デュアルモニター自体はパソコンとモニターを接続するだけで使用可能です。ただし、画面の表示方法を変更したい場合は、設定を行う必要があります。Windows10を例に、デュアルモニターの設定のやり方をご紹介します。
画面表示の変更
デュアルモニターには、3種類の画面表示方法があります。画面表示方法の違いを覚えておきましょう。
【複製】
1台目(メインモニター)と全く同じ画面を2台目のモニターに表示する方法です。自分のパソコン画面をモニターに映して共有したいシーンなどで役立ちます。
【拡張】
2つのモニターを1つの大きなモニターとして使用します。モニター間でのマウスポインタの移動も可能で、作業スペースを広げられます。
【PC画面のみ・セカンドスクリーンのみ】
片方のモニターにだけ画面を表示させます。いずれかのモニターを使わない場合に使用する設定です。
画面表示を変更する手順は、以下の通りです。
【画面表示を変更する方法】
- モニターとパソコンを接続する
- タスクバーの右隅にある四角いアイコンをクリックして「表示」を選択する。メニューが折りたたまれている場合は「展開」を押すと「表示」が選択できる
- 画面表示方法の種類が表示されるので、好きな方法を選択する
また、デスクトップの何もない部分を右クリックして「ディスプレイ設定」を選択し、「マルチディスプレイ」欄にあるプルダウンメニューから選ぶことも可能です。設定変更後に2台目のモニターが表示されない場合は、ディスプレイ設定画面の「検出する」をクリックしてみてください。
配置の変更
画面表示方法で拡張を選択している場合、実際にモニターが置いてある場所と画面表示との位置関係が異なる場合があります。そのような際は、ディスプレイ設定の「ディスプレイの配置を変更する」から、配置設定の変更を行いましょう。
「ディスプレイの配置を変更する」画面を開くと、項目内には「1」「2」と記載された四角形(モニター)が表示されます。移動したいモニターの四角形をドラック&ドロップで好みの場所に動かし、「適用」ボタンをクリックすると、モニターの配置を変更できます。左右の入れ替えだけでなく、上下や斜めといった位置関係にもできるため、使いやすい配置を試してみると良いでしょう。
タスクバーのアイコン表示の変更
デュアルモニターでは、画面下にあるタスクバーのアイコン表示も変更できます。タスクバーのアイコン表示を変える方法は、以下の通りです。
- タスクバー上の何もない部分を右クリックし「タスクバーの設定」を選択する
- 「マルチ ディスプレイ」欄にある「タスクバーボタンの表示先」を変更すると、表示するアイコンを変更できる
「すべてのタスクバー」では、同じタスクバーが両方の画面に表示されます。「メインのタスクバーと、開かれているウィンドウのタスクバー」では、メインモニターのタスクバーにはすべてのアイコンを、2つ目のモニターのタスクバーにはそのモニターで使用しているアプリのアイコンのみを表示可能です。また「開かれているウィンドウのタスクバー」の場合は、各モニターのタスクバーに、それぞれのモニターで開いているアプリのアイコンが表示されます。