FDD(フロッピーディスクドライブ)の選び方!まずは規格を確認しよう

PCの記録メディアの一種である「FD(フロッピーディスク)」。現在はまったくといっていいほど利用されていないため、FDを読み書きするための装置「FDD(フロッピーディスクドライブ)」を装備したPCも発売されていません。そのため、大昔にFDに保存したデータが必要になった場合には、別途FDDを用意する必要があります。今回は、USB端子に接続できるFDDの選び方のポイントを紹介します。
目次
FD(フロッピーディスク)とは
FDは、HDD(ハードディスク)が普及する以前のPCの主要な記録メディアであり、その後も2000年頃までは利用されていました。薄い正方形のプラスチックケースに、磁性体を塗布したペラペラの円盤が内蔵されており、この円盤にデータを書き込む仕組みになっています。「フロッピー(floppy)」とは「ペラペラの」という意味で、のちに登場した「ハードディスク」は、記録盤が「固い」円盤であったことから名付けられています。
FDは、登場した当初は8インチでしたが、その後に徐々にサイズダウンや改良が行われ5インチとなり、最盛期には3.5インチに落ち着きました。現在、購入できるFDDも3.5インチFD用のものがほとんどです。
3.5インチのFDには、記録密度の違いによって「2DD」と「2HD」という2種類があります。それぞれ、フォーマット(初期化)の形式により容量が変わりますが、2DDは最大720KB、2HDは最大1.44MBの記憶容量となっています。また、同じ2DDや2HDのFDでも、フォーマット形式によって「DOS/V用」「PC-98用」「Macintosh用」「ワープロ専用機用」などがあり、使用するOSやFDDが対応していないフォーマットのFDは読み書きすることができません。
フォーマットはソフトウェア的な仕様なので、たとえばPC-98用にフォーマットされたFDをDOS/V用にフォーマットしなおすことは可能です。ただし、すでにFDに記録されていたデータはすべて消えてしまいます。
FDD(フロッピーディスクドライブ)の選び方
USB端子に接続するタイプのFDDを購入するなら、電源もUSB端子からとる「バスパワータイプ」がおすすめ。このタイプなら、USBケーブルでPCに接続するだけで使用でき、別途電源アダプタをコンセントにつなげる必要はありません。また、使用したいFDのフォーマットに対応しているかどうかがなによりも重要です。
FDDの使い方はいたって簡単
まずはFDDをPCに接続し、ドライブとして認識されることを確認しましょう。次に、FDをFDDに挿入します。FDを挿入すると、Windowsの場合にはエクスプローラーからFD内のファイルを閲覧することができます。あとは他のドライブと同様に、ファイルを開いたり書き込んだりできるというわけです。FDをフォーマットしたいときは、エクスプローラーからフロッピードライブのアイコンを右クリックし、「フォーマット」を選択します。
FDの裏側には「ライトプロテクト」と呼ばれるスライドスイッチがあり、下側(中心部)に向けてスライドさせると書き込み禁止になります。誤って内容を消去・書き換えしてしまうのを防ぎたいときに利用しましょう。
なお、外付けFDDは対応するOSが決まっており、対応しないOSでは接続しても認識されず、読み書きやフォーマットが正常に行えない場合があります。外付けFDDを購入する場合には、使用しているOSの種類とバージョンに対応しているかを確認しましょう。
FD(フロッピーディスク)を認識しない場合
正常に認識され、読み書きもできていたFDが、突然、認識されなくなったときは、利用しているPCやFDDのメーカーのWebページで解決法を探すか、サポートに問い合わせをしましょう。
FDDが正常に動作しているのに読み書きができない場合には、FDの記録部分にエラーが発生している可能性があります。FD内のデータがどうしても必要ならば、データ復旧を専門の業者に依頼してみるといいでしょう。ただし、サービスは有償となり、トラブルの深刻度やデータの破損具合、データ量などによって価格は変動します。事前におおよその金額を問い合わせて、データの重要度との兼ね合いで判断してください。