SSDのクローン(clone)作成とは? 作成する必要性と注意点

パソコンのパフォーマンスアップを図る目的で、内蔵ストレージをSSDに交換・換装したいと考える方は多いと思います。内蔵ストレージを換装する際に必ず行わなければならないのが、OSやアプリケーションの再インストール作業です。この面倒な作業を少しでも楽にする方法として、元のHDDやSSDを完全に複製する「クローン作成」があります。この記事では、SSDのクローン(clone)作成とはどのような作業なのかご紹介します。
※この記事は2026/2/27に再編集しました。
目次
SSDの「クローン」とは?

クローンとは、元のHDDやSSDの完全な複製(コピー)を作ることです。簡単にいうと、今まで使用していたHDDやSSDの中身を、OSごと新しいSSDにコピーすることを指します。ローカルディスクも含めた元のストレージを完全に複製するため、保存ファイルはもちろん、Officeソフトやメールソフト、プリンタドライバの設定など、パソコンに保存してきた全データをそのまま再現可能です。
クローンを行えば、さまざまな設定をやり直す必要がありません。内蔵ストレージを換装してすぐに、以前と同じ環境でパソコンを使用できます。
クローンを作成する目的

クローンはストレージの移行作業を楽にできる方法ですが、クローンによる複製が必要となるのはどのようなシーンなのでしょうか。クローンを作成する目的やメリットには、次のような点が挙げられます。
パソコンの動作を速くしたい
HDDと比べて、SSDはデータの読み込みや書き込みを高速で行えるのがメリットです。クローンを作成して内蔵ストレージをHDDからSSDに換装すれば、OSやアプリケーションの起動といったパソコンの動作の高速化が期待できます。パソコン作業の効率をアップさせたい場合は、クローンを作成してSSDに換装するのがおすすめです。
空き容量が足りなくなった
内蔵SSDの空き容量が足りなくなった場合も、クローンを作成して新しいストレージに換装するのがおすすめです。SSDは、容量が不足すると書き込みのスピードが一気に落ちてしまいます。クローンを行って大容量のSSDに換装すれば、パソコンの設定を維持しながら簡単に容量を増やせます。
空き容量を増やす目的でクローン作成を行う際は、現在使用しているストレージよりも大容量のSSDを選ぶようにしましょう。そもそも、新しいSSDの容量が保存されているデータ容量よりも少ないと、クローンを作ることができません。また、使用するソフトや機器によって、クローン可能な条件は異なります。ロジテックでは、原則として「元の容量よりも大容量のHDD/SSDにクローンを作成すること」をお願いしております。
障害に備えたい
ストレージの故障など、障害に備えたいシーンでもクローンの作成が有用です。万が一内蔵のHDDやSSDに障害が発生した場合、パソコンそのものが使えなくなってしまいます。ストレージの中身を事前にクローンで複製しておけば、トラブルがあってもすぐにストレージを交換して、クローン作成時点のパソコンの状態で使用を再開できます。
クローンの作り方

クローンを作製する方法は、ソフトを作成する方法と専用の機器を使用する方法の2種類に分けられます。それぞれのメリット・デメリットを押さえておきましょう。
ソフトを使用する方法
クローンは、クローン作成ソフトを使用して作成する方法が一般的です。細かな手順は使用するソフトによって異なりますが、基本的には次のような操作でクローンを作製できます。
【ソフトを使ってクローンを作成する手順】
- クローン作成ソフトを使用しているパソコンにインストールする
- データを移すSSDをパソコンに接続する
- クローン作成ソフトを起動し、クローン元とクローン先を選択する
- 詳細設定を行ったら、クローン作成を実行する
また、クローン先となるSSDはフォーマットが必要になることもあるので、事前に済ませておきましょう。
ソフトを使用したクローン作成の詳細や、SSDのフォーマットのやり方は、以下の記事で詳しくご紹介しています。
専用の機器を使用する方法
デュプリケーターと呼ばれる専用の機器を使用する方法もおすすめです。パソコンを使用せずにHDD/SSDの複製を作成できるため、パソコンが使えない状況でもストレージのクローンが行えます。ソフトをインストールする手間がかからない点も、デュプリケーターを使用するメリットです。デュプリケーターの詳細については、以下の記事も併せてご確認ください。
クローン後のSSDが起動しない場合の対処法

クローンを実行し、新しいSSDにストレージを換装した後に、パソコンが起動しないといった事態も考えられます。その場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。ここでは、クローン後のSSDが起動しなくなった場合の対処法をご紹介します。
BIOS(UEFI)で起動順位を変更する
パソコンを起動する際は、OSが入ったSSDがブートデバイス(起動ドライブ)として認識されていなければいけません。BIOSまたはUEFIというパソコンのOSや周辺機器を制御しているファームウェアから、クローンしたSSDの起動順位を一番に設定することで、問題を解決できる可能性があります。
【起動順位を変更する方法】
- パソコンのモニターにメーカーロゴ画面が表示されたタイミングで「F2」キーや「Delete」キーなどを押す
- BIOS(UEFI)が起動するので、ブートオプション「1st Boot Device」項目をSSDの名称に変更する
BIOS(UEFI)を起動するためのキーや項目名は、メーカーやマザーボードの種類によって異なります。事前に、製品のマニュアルやメーカーのウェブページなどで確認しておきましょう。
SSDのMBRを修復する
CドライブからOSを立ち上げる際に、大元のブート情報となるMBR(マスターブートレコード)が破損している場合も、システムを起動できません。MBRを修復することで、正常に起動できる場合もあります。MBRを手動で修復する際は、「システム修復ディスク」や「回復ドライブ」からパソコンを起動し「コマンドプロンプト」画面を立ち上げたら、以下の指令を入力して「Enter」キーを押してください。
- bootrec.exe /rebuildbcd
- bootrec.exe /fixmbr
- bootrec.exe /fixboot
この方法は、システム修復ディスクや回復ドライブがないと行うことができません。内蔵ストレージの換装作業を行う前に、必ずどちらかを作成しておきましょう。
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ハードディスクをBAYに挿入してボタンを押すだけで簡単にデュプリケートできます。エラースキップ搭載で不良セクタのあるHDDでもコピーすることができます。
おわりに SSDにクローンを作成して以前と同じようにパソコンを使用しよう
使用している内蔵ストレージのクローンを作成しておけば、OSなどシステム情報を含めたデータや設定を完全にコピーできます。ストレージを換装した際に、再設定を行わずにパソコンをすぐに使用できて便利です。
クローンを作成して内蔵ストレージの移行を行うことには、さまざまなメリットがあります。現在のパソコンの動作や容量などに問題を感じている場合は、SSDにクローンを作成して換装を行ってみてはいかがでしょうか。
「SSDのクローン」に関連するよくある質問
クローンとは?
クローンとは、元のストレージに保存されていたOSやシステムなどを含めた全データを、新しいSSDに完全に複製することです。クローンを作成しておけば、新しいSSDに換装した後すぐに、以前と同じ環境でパソコンを使えるようになります。
無料のクローン作成ソフトはありますか?
無料で使用できるクローン作成ソフトはいくつかあります。ただし、無料版は一部機能が制限されている可能性もあるので、事前に公式サイトなどで確認を行ってください。ソフトのインストールが原因でウイルスに感染する被害がある点にも注意が必要です。
SSDのクローン作成のリスクは?
元のストレージの状態によっては、クローン作成が失敗することがあります。クローン先となるストレージにデータが保存されている場合は、そのデータが消えてしまう点にも注意が必要です。事前にバックアップをしっかり取ったうえで作業を行いましょう。
クローン作成はどのようなHDD/SSDでも可能ですか?
クローンソフトの機能にもよりますが、接続インターフェースや容量などの条件を満たしていれば、クローン作成は行えます。ロジテックでは、「元の容量よりも大きな容量のHDD/SSDへクローン作製すること」をお願いしています。例えば、1TBのHDDのクローンを作成するのであれば、2TB以上のHDD/SSDが必要です。クローンソフトによっては、容量の小さなHDD/SSDへのクローン作成が行える場合もあるため、詳細はソフトや製品の説明書などをご確認ください。
