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USBメモリの「フォーマットする」とは初期化をすること

USBメモリの「フォーマットする」とは初期化をすること

USBメモリをPCに接続しても正しく表示されず、認識されない場合やファイルシステムを替えたい場合、USBメモリをフォーマット(初期化)する必要があります。しかし、フォーマットするとデータが消去されますし、フォーマット方法はOSによって異なります。書き込み禁止設定がされているとフォーマットができないため、悩んでいる方もいるのではないでしょうか? 今回はフォーマットやファイルシステム、データバックアップについて解説します。

フォーマットとファイルシステムとは?

フォーマットとはパソコン用語で「記憶媒体(ここではUSBメモリ)のデータを初期化する」という意味です。詳しい表現をすると「USBメモリ内のデータ配列形式を整えること」ですが、単純に「初期化する」という認識で問題ありません。USBメモリを使おうとした時に「フォーマットする必要があります」というメッセージが出た場合、該当USBメモリをフォーマットする必要があります。

ただしフォーマットするとUSBメモリの内容が初期化される、つまりすべて消去されてしまうため、十分な注意が必要です。なお、フォーマットでは「fat32」、「ntfs」、「exFat」のいずれかのファイルシステム(データ配列形式)を選択しますが、ファイルシステムは使用できるOSやデータ容量の制限などの違いがあります。このファイルシステムについて、詳しくご説明します。

ファイルシステム「fat32」はファイル容量に制限がある

fat32(FAT32)形式はほとんどのOSで読み書き可能なファイルシステムで、1ファイル当たりの4GBが最大容量で、全体容量の上限は2TBです。このため、大きなファイル容量が必要な動画などをUSBメモリに保存したい場合は不向きなファイルシステムと言えます。

似た名前でfat16(FAT16)というファイルシステムもありますが、Windows95やNTなど古いOSに対応するファイルシステムですので、現在使用することはほとんどないでしょう。

「ntfs」は基本的にWindows用のファイルシステム

ntfs(NTFS)形式はUSBメモリに保存するファイル容量に制限はありません。ただし全体容量は256TBです。全体容量64GB程度のUSBメモリの利用が一般的ですので、全体容量の問題を考える必要はないと思います。しかし、ntfsファイルシステムは基本的に「Windows Me/98/95、Mac OS」では利用できません。(MacではOS標準機能で読み取りのみ可能)ツール(ソフト)を利用することでMacOSでもntfsファイルシステムを利用することができます。

ファイルシステム「exFat」は重宝するファイルシステム

exFat(EXFAT)形式はファイルサイズの制限がありません。全体容量は16EB(エクスビバイト)です。EBとは2の60乗バイトのことでおよそ100万TBです。事実上、ビジネスで利用する上では全体容量は無限です。このファイルシステムの利点はWindows、Macのどちらでも読み書き可能という点です。ビジネスの現場ではWindowsが主流ですが、Macでも浸透してきています。このためexFat形式は重宝するファイルシステムと言えるでしょう。

【解説】WindowsとMacのフォーマット方法

WindowsとMacではフォーマット方法が異なります。ここからは、各OSのフォーマット方法をご説明します。

WindowsでUSBメモリをフォーマットする方法

WindowsでUSBメモリをフォーマットする操作手順について、Windows10を例に解説します。まず、USBメモリをPCに接続してエクスプローラーを起動します。

MacでUSBメモリを安全に取り外す操作手順

MacではUSBメモリを取り付けると、USBメモリのアイコンが表示されます。USBアイコンをゴミ箱に移動することで、USBメモリを安全に取り外すことができます。または、パソコンをシャットダウンして、電源が切れていることを確認したあとでUSBメモリを取り出しても安全です。

  1. ウインドウ内にUSBメモリのドライブが表示されているので右クリックしてください。
  2. 「フォーマット...」をクリックします。
  3. クリック後、フォーマットの設定画面が表示されるので、ファイルシステムを選択し、ボリュームラベルに任意の文字(例えばリムーバブルディスクなど)を入力して開始ボタンを押下します。すると警告画面が表示されるため、内容を確認してからOKボタンを押下するとフォーマットが開始されます。

なお、完了には数分〜数十分かかることがあります。容量・アロケーションサイズとオプション項目が表示されていますが、これは特段の理由がない限り変更する必要はありません。また、「クイックフォーマット」というオプションがありますが、クイックフォーマットは短時間でフォーマットが終わるかわりに、USBメモリ内の不良セクタ(メモリ内の機能していないデータ領域)のチェックが行われません。できるだけクイックフォーマットのチェックボックスは「チェックしない」ことをおすすめします。

ここまでご説明した手順の他に、コマンドプロンプトを使ってフォーマットはもちろん、パーティション分割など高度な操作も行えますしかしながら、コマンドを利用することは、管理者権限を変えるなどさまざまな操作が必要となるため、初心者にはおすすめしません。Linux(ubuntu)などコマンドを多用するOSに慣れている方なら、コマンドプロンプトを利用するフォーマット手順にも対応できるでしょう。

MacでUSBメモリをフォーマットする方法

Finderから「移動→ユーティリティ」を選択します。ユーティリティフォルダが表示されるので「ディスクユーティリティ」をダブルクリックします。

次にディスクユーティリティのメニューバーから「表示→すべてのデバイスを表示」を選択してください。選択しないと正常なフォーマットが行われませんので、要注意です。

次にフォーマットしたいUSBメモリを選択して、「消去」をクリックします。クリック後、フォーマットの設定画面が表示されることを確認してください。設定画面では、名前・フォーマット・形式の入力や選択ができます。名前は任意の名前でかまいません。また、フォーマットはMS-DOS(FAT)を選択します。ただし、USBメモリに4GB以上のファイルを保存する場合は「exFAT」を選択しなければなりません。この点も要注意です。方式は「マスター・ブート・レコード」を選択します。「消去」をクリックするとフォーマットが開始されます。

フォーマットを行うときの注意点

書き込み禁止保護がされている場合はフォーマットできないため、読み書き可能な設定にしておく必要があります。フォーマットを実行するとUSBメモリのデータは初期化(消去)されてしまい、復元することができません。

OSの種類やファイルシステムに関わらず、フォーマット前にデータのバックアップや確認をしっかり行ってください。具体的には消去したくないデータは他のHDDやUSBメモリに移動しておきましょう。
また、万が一誤ってフォーマットしてしまい、USBメモリ内のデータを消去してしまった場合はいくつか選択肢があります。

  • データ復旧用のアプリケーションで復旧
  • データ復旧作業を専門にしている企業に依頼
  • 購入前にデータ復旧サービスに加入しておく
※いずれも、必ずデータが復旧されるとは限りません。

USBメモリをフォーマットする際にはデータの確認を入念にしましょう。

データ容量を気にせずデータを保存する方法

一般的なUSBメモリは最大でも64GB程度のデータ容量です。64GBではデータ容量不足になるのではないかと心配な方には、外付けハードディスクドライブ(HDD)やSSDの利用をおすすめします。

ロジテックの最新ポータブルSSDは指紋が付きづらい加工がされた製品や、3メートルの落下にも耐えられる耐久性を備えた製品もあります。USBメモリのようなフラッシュメモリ製品ではなかなか見られない耐久性です。重さも160g程度と持ち運びも容易です。

おわりに USBメモリをフォーマットする前にデータのバックアップを

フォーマットをするときに、最も注意しなければいけない点は「データが消去される」ということです。誤ってデータを消去してしまった場合はデータ復旧作業に大きな手間を要することになります。
フォーマット前にデータをしっかり確認して予めHDDやSSDに移行(バックアップ)しておけば問題ありません。今回ご紹介したことを参考に、安全にUSBメモリのフォーマットを実行しましょう。

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