ページ内を移動するためのリンクです。

内蔵ハードディスクのメーカー「ウエスタン・デジタル」について知ろう

内蔵ハードディスクの「ウエスタン・デジタル」について知ろう

外付けハードディスクやSSD、自作PCの内蔵ストレージなどを探していると「ウエスタン・デジタル」というメーカーをよく目にします。このメーカーは数少ないハードディスク専業メーカーのひとつで、用途によって製品を色分けしていることが大きな特徴です。今回はこのメーカーの歴史などから紐解いていきましょう。

ウエスタン・デジタルとはどのようなメーカーなのか

ウエスタン・デジタル(Western Digital:WD)はシーゲイト・テクノロジー(Seagate Technology)、東芝ストレージデバイスに並ぶ主要なハードディスク専業メーカーです。

かつては入出力装置なども開発していましたが、1990年からハードディスク専業メーカーになりました。日立のハードディスク部門が分社化された「日立グローバルストレージテクノロジーズ(HGST)」を2012年に買収し、世界最大のハードディスクメーカーとなります。さらに2015年にはSanDiskを買収しました。 これら2社を買収して、一気に高い技術力を手に入れたウエスタン・デジタルは、競争の激しいハードディスクやSSDの市場に参入したため話題となりました。その後、内蔵ハードディスクの市場シェアは国内約半分を占め、2016年時点では5年連続1位を獲得しています。

用途ごとに色分けされたウエスタン・デジタルの内蔵ハードディスク

ウエスタン・デジタルの内蔵ハードディスクは「Blue、Red、Black、Gold、Purple」の5種類があります。多くの内蔵ハードディスクは似たような外観の製品が多く、価格や性能を型番で見分ける必要があります。しかし、ウエスタン・デジタルのハードディスクは特長ごとに色分けし、目的と用途で選びやすくなっています。 特長や仕様を色別に見ていきましょう。

【WD Blue】スタンダードモデル

WD Blueは一般向けモデルという位置づけで、デスクトップPCや外付けハードディスクに適しています。なお、日本で小売りされるハードディスクの約3分の1はこのウエスタン・デジタルのブルー(スタンダードモデル)とされています。以前はグリーンもありましたが、現在はブルーに統合されています。

RPMクラスには「7200 RPM-Class」と「5400 RPM-Class」があり、低消費電力で低発熱、静音設計で作られたエコモデルの「5400 RPM-Class」は外付けハードディスクに適しています。また、パフォーマンスが高い「7200 RPM-Class」は、一般的に使用する自作PCに適しており、PCの自作に必要なジャンパーピン位置はラベルに記載されています。

【WD Red】小〜中企業向けモデル

1〜8ベイのNAS(Network Attached Storage)コンピューターネットワークに最適なストレージで、ビジネスユースの他に、個人のメディアライブラリなどにも使用されます。NASやRAID環境ではシステムの発熱が大きく、周辺温度が高くなります。そういったそのような環境下でも低温かつ静音で動作するように設計されています。RPMクラスは「5400 RPM-Class」で、24時間365日連続稼働できるような耐久性を考慮して設計されています。

【WD Red pro】中〜大企業向けモデル

WD Red proは中規模から大規模NAS環境向けに作られた、WD Redの上位モデルです。RPMクラスも「7200 RPM-Class」と向上し、わずかな衝撃も自動的に検出する「多軸衝撃センサー」や、振動の増加を抑えて各読み込み/書き込み機能を調整し、データを保護する「動的フライハイテクノロジー」を採用。最大24ベイ大規模なNASやRAID環境で、高いパフォーマンスを発揮します。

【WD Black】ハイパフォーマンスモデル

スタンダードモデルでは物足りない、ゲーミングPCやクリエイター向けPCには、ブルーより高性能なブラックが適しています。ゲームやクリエイターが扱うマルチメディアファイルは大容量ですので、Blackをデータライブラリとして使用し、実際のゲームや作業はSSDで行うのも良いでしょう。特に、ゲームを外付けハードディスクに保存しているゲーマーに受け入れられます。なお、フォームファクタ(PCケースに入れられる大きさ)は3.5インチと2.5インチが用意されており、デスクトップPC、ポータブルPCにも対応しています。なお、5インチさいずはありません。

【WD Purple】監視カメラシステムに最適

パープルは防犯カメラや監視カメラ向けのハードディスクで、24時間365日の稼働を前提とした設計で、必要な時に解像度の高い動画を提供するために作られています。なお、サポートする監視カメラは最大64台です。

フリーソフトなどで復旧しない場合はデータ復旧のプロに依頼

ウエスタン・デジタルは公式のハードディスク診断ツールを配布しており、内蔵ドライブ、外付けドライブのテストを行えます。ウエスタン・デジタルの公式ホームページからダウンロードが可能で、診断の結果は「合格」「不合格」で表示されます。もし「不合格」と判定された場合は故障と判断されるため、修理などの製品保証を受けることができます。(ただし販売店や保証内容によります)データ復元のために分解修理や専門業者への依頼をする前に、公式ツールでテストしてみることをおすすめします。

データ復旧

まとめ それぞれの特長を理解して目的に合った内蔵ハードディスクを選ぼう

ハードディスクは製品ごとに設計が異なるため、用途に合った製品を選ぶことがコストパフォーマンスにおいて、また使用・運用する上でも重要なことです。

多岐にわたる製品ラインナップから、ユーザーが型番などを確認しながら自分に合った製品を選ぶことは簡単ではありません。しかしウエスタン・デジタルは、ブランド戦略としてハードディスクを5つの色で分類することでユーザーの製品選びをサポートし、購買層を拡大しました。

今回ご紹介した5つの色分けからわかるように、ウエスタン・デジタルのハードディスクは日常生活で利用するユーザー向けの製品からデータセンター向けのエンタープライズ製品まで、幅広く対応していますので、それぞれの特長を理解して目的に合った内蔵ハードディスクを選びましょう。

おすすめ製品

    ページトップへ