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日本の教育IT化の現状は?IT化のメリットや海外での取り組み事例

日本の教育IT化の現状は?IT化のメリットや海外での取り組み事例

2020年度から始まった小学校におけるプログラミング学習の必修化など、日本の教育は近年IT分野に力を入れ始めています。教育のIT化を進めることは、社会にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。この記事では、日本の教育IT化の現状やIT活用例をはじめ、導入によるメリットや海外における取り組み事例などについてご紹介します。

日本の教育IT化の現状と課題

日本では2000年頃よりIT環境の整備が急務とされ、インターネット通信などにおいてさまざまなインフラ化が図られてきました。しかし、教育の分野でIT化が進んでいるとはいい難い状況です。具体的には、学校でも無線LANが一部の教室にしか設置されていないことや、1人1台パソコンが使える環境が整備されていないことなどが挙げられます。

2018年に行われた生徒の学習到達度調査(PISA)によると、授業でのパソコンやタブレットなどデジタル機器の利用時間はOECD(経済協力開発機構)加盟国の中で最下位でした。日本において、教育のIT化が思ったように進んでいないことを如実に表しているといえます。※1
※1 出典:文部科学省・国立教育政策研究所「OECD 生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)のポイント」
https://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2018/01_point.pdf

ITとICTの違い

教育の分野においては「ICT教育」という言葉を耳にすることも増えてきました。ICT(Information and Communication Technology)とは「情報通信技術」のことで、ICT教育は「インターネットやパソコンなどの情報通信技術を活用してコミュニケーションを図っていく教育」を指します。一方でIT(Information Technology)は「情報技術」という意味です。

似ている言葉ではありますが、ITがパソコンやネットワークなどの技術そのものを指すことに対し、ICTという言葉は「技術の活用方法」を指す場合が一般的です。

教育分野でのITの活用例

教育分野におけるIT活用の例としては、以下のような取り組みが考えられます。

【ソフトウェアを使ったテストの採点や出欠席の管理】
教員の業務効率化になるとともに、テスト結果や出欠の集計ミスを防止できます。

【教職員間での教材などの共有】
紙の教材を複数準備する必要がなくなり、資源やコストの削減につながります。

【図や映像をプロジェクターに映しての授業】
データをそのまま使用できるため、書類をOHP用に複製する手間などが省けます。

【デジタル教材を活用した授業】
教材の配布が容易になり、ペーパーレス化にもつながります。

【オンラインによる遠隔授業の実施】
万一休校となった場合にも、柔軟に授業の継続を図ることができます。

特に最近では新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校の長期化などもあり、オンライン授業を行える教育分野でのIT活用は非常に注目を集めています。

教育のIT化によるメリット

パソコンやタブレット、電子黒板などのデジタル機器やIT技術を活用することで、板書する時間を短縮できます。授業で使う資料はダウンロードできるようにすれば、資料を印刷して配布する手間を減らすことも可能です。

また、動画などを活用すれば、板書だけの授業よりも子どもの興味を引くことができるでしょう。授業におけるIT利用率が高いほど学力が高くなる傾向もあるため、教育のIT化が進めば児童・生徒の学力向上も期待できるとされています。

海外での取り組み事例

日本以外の国では、教育においてどのようなIT化が取り組まれているのでしょうか。海外における教育のIT化に関する事例を、いくつかご紹介します。

アメリカ

プログラミング教育普及のために、AppleやMicrosoft、Googleなどの巨大IT企業の協賛により「Code.org」というサイトが設けられ、教育用のプログラミング環境を無償で提供しています。

他にも、学習状況や教材の管理などが行える学習管理システム(LMS)やオンライン授業が導入され、教育に活用されているなど、教育のIT化が進められています。

イギリス

イギリスでは、2014年に小学校の教科として「Computing」が追加され、プログラミング教育の義務教育化が図られています。Computingの授業は、主にプログラムを開発する側に立って思考力を身に付けることが目的です。

また電子黒板やプロジェクターの導入、無線LANの設置など、教育現場におけるIT環境の整備も進んでいます。

おわりに 教育のIT化は社会全体で取り組むことが重要

教育のIT化を進めるためには、各学校でのITツールの導入が欠かせません。またそれと共に、IT機器を使うことに慣れていて、授業に活用できる人材の確保など、さまざまな環境の整備が必要です。そのためには、学校だけでなく企業や自治体まで含めた社会全体で、教育のIT化を押し進めていくことが重要です。教育のIT化支援を行っている企業もあるため、それらの協力を得ることも有用でしょう。

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