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サーマルカメラ(サーモカメラ)とは?仕組みや活用例をご紹介

サーマルカメラ(サーモカメラ)とは?仕組みや活用例をご紹介

2020年初頭から、新型コロナウイルスが世界的に流行を続けています。マスクの着用や3密(密集・密接・密閉)の回避など、日常生活でも感染症対策が求められており、多くの方が新しい生活様式を実践していることと思います。また施設などでは、立ち入る際に検温を実施するところが増えています。このような社会背景から最近注目を集めているのが、「サーマルカメラ」と呼ばれるアイテムです。この記事では、サーマルカメラの概要や仕組み、具体的な活用シーンなどをご紹介します。

サーマルカメラとは

サーマルカメラとは、サーマル(thermal:熱の)カメラという名前が示す通り、対象の温度を検知できるカメラのことです。「サーモカメラ」や「サーモグラフィーカメラ」という呼び名もあり、サーマルカメラで映し出された映像は「サーモグラフィー」と呼ばれます。

サーマルカメラで撮影した映像は、温度が高いところは赤く、低いところは青く色分けして表示されるのが特長です。サーマルカメラがあれば、対象の温度を一目で確認できるようになります。

サーマルカメラの仕組み

人体をはじめ、さまざまな物体は「遠赤外線」という、特定の波長領域の光を発しています。この遠赤外線は、温度が高くなるほどそのエネルギーも強くなるのが特長です。

サーマルカメラは人の発する遠赤外線のエネルギーを検出することで、非接触での温度の計測を可能にしています。計測した温度に応じた色を付けることで、視覚的にわかりやすいサーモグラフィーを表示するというのが、サーマルカメラの仕組みです。

また近年は、AIによる顔認証や計測したデータの保存・管理といった機能を搭載するサーマルカメラも増えてきました。対象者がマスクを着用していても体温測定ができるものや、マスク着用のチェックができるもの、発熱者を検知した際にアラームで知らせるものなど、高機能な製品もあります。現代のサーマルカメラはこのように多機能化・高性能化が進んでおり、身近な感染症リスク対策として広く活用されているのです。

サーマルカメラの特長

遠赤外線を映し出すサーマルカメラには、どのような特長があるのでしょうか。具体的な特長を2つご紹介します。

広範囲の温度を計測できる

遠赤外線を検知するサーマルカメラなら、非接触で人体の表面温度を計測することが可能です。映像として撮影できるので、撮影されている人の温度変化をリアルタイムに測定できます。通常の温度計では計測が難しい、広範囲な温度測定も行えます。

光源がなくても撮影できる

一般的なカメラは、物体が反射する光を捉えて撮影を行うため、光源が欠かせません。しかしサーマルカメラは、物体の発している遠赤外線を捉えるという仕組みです。光源がない、逆光で明るすぎるといった通常のカメラ撮影が難しい環境でも、安定して映像を撮影できます。

サーマルカメラが活用されているシーン

サーマルカメラは、近年の感染症に対する意識の高まりで幅広く活用されるようになりました。では、具体的にどのようなシーンでサーマルカメラが利用されているのでしょうか。ここでは、サーマルカメラの多岐にわたる活用シーンの一例をご紹介します。

大規模施設やイベント会場など

オフィスや病院、空港、イベント会場など、多くの人が出入りする場所で、発熱している人を検知する用途で使用されています。発熱している人は新型コロナウイルスなどの感染症にかかっている可能性があるため、迅速かつ適切な対処が必要となります。サーマルカメラを用いれば、人同士の距離を保ったまま素早く検温を実施し、必要に応じて発熱者に対応することが可能です。

海上の監視・海外の空港や港湾の出入国管理

サーマルカメラは遠赤外線の強弱を検出するという性質上、視界が悪い状況や光量が少ない暗闇でも使用できます。

不審な船の確実な検知が求められる海上の監視などの場面において、天候や昼夜を問わず使用できるサーマルカメラは適しているといえるでしょう。そのほかにも、海外の空港の入出国管理やパスポートの管理・公的機関など、さまざまな場所で導入されています。

電気設備などの点検

サーマルカメラは電気設備の点検・整備を行う現場や工場でも活用されています。異常な発熱をサーマルカメラで検知することで、設備の故障や火災などの異状を素早く察知して対処できます。

おわりに サーマルカメラを感染症対策に活用しよう

物体の発する遠赤外線を検出し、対象の温度を検知できるサーマルカメラは、監視カメラや電力設備の点検など、さまざまな場所で活躍しているアイテムです。

また近年は顔認証機能などを搭載し、発熱者を検知する機能に特化した高性能な製品も販売されています。オフィスの入り口やイベント会場など、人の出入りが多くなりがちな場所にサーマルカメラを設置すれば、発熱者を素早く発見して感染リスクを抑えるだけでなく、感染予防体制のアピールにもつながります。この機会にサーマルカメラを導入し、感染症対策の一環として活用してみてはいかがでしょうか。

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