■ ロジテックダイレクト導入事例 - FTテクノ
エフティテクノ(以下 FTテクノ) 経営企画部 戸田雅也 氏、野村 智弘 氏にロジテックダイレクトからハードディスクを購入している理由について詳しく聞きました。 |
(FTテクノについて) FTテクノは、アジア最大級のテストコースを保有している、アイシン精機グループの自動車試験企業です。大手自動車メーカー各社から試験評価を請け負っています。
■ 車載試験端末用の外付けハードディスクをロジテックから継続購入 |
― FTテクノはロジテックダイレクトをどう活用していますか。
FTテクノは、実車試験用の車載計測端末に取り付ける「外付けハードディスク」を、ロジテックダイレクトから購入しています。
ハードディスクの活用と購入の概要は次のとおりです。
項目 | 内容 | 備考 |
購入している商品 | 外付けハードディスク | 大容量製品(数テラバイト) |
用途 | 実車試験データの 取得、保管 | ハードディスクは計測端末(パソコン)と共に積み込みます。試験終了後はハードディスクのみ取り外して、社内の倉庫で保管します。 |
これまでの購入代数 | 1000台以上 | 2014年〜現在までの1年半 |
一回の注文個数 | 数台〜数百台 | - |
納期 | 3日〜30日程度 | - |
ロジテック側の 生産体制 | 受注後に生産 (BTO) | - |
― 実車試験用ハードディスクは、どんなタイミングで発注しているのでしょうか。
ハードディスクは、基本的には「試験計画が決まり次第、必要な数量を発注する」という形で注文しています。しかしこの試験計画がなかなか決まりません。
一連の自動車試験は、「試験をやる。その結果を見る。そして次の計画を立てる」というようにダイナミックに進行します。時には「緊急追加試験」という形で、多くの試験をすぐに行うことが急遽決まることもあります。
計画がギリギリまで決まらない以上、ハードディスクの注文も「いつもギリギリ」になります。部材を継続購入する場合に一般的な「発注の内示」、つまり「向こう3カ月でハードディスクを○○台ぐらい注文する予定です」という事前予告もできません。
そのようなタイトな納期状況にも関わらず、ロジテックは常にFTテクノの要望に最大限応えてくださり、たいへん助かっております。
現在は、車載試験端末の外付けハードディスクは、ロジテック製品にほぼ統一しています。
― ロジテックダイレクトから購入する以前は、車載試験端末の外付けハードディスクはどのように調達していたのでしょうか。
以前は、ロジテックだけでなく、各社のハードディスク製品を、試験のたびごとに都度購入していました。
しかし2013年頃から数テラバイト級の大容量ハードディスクを大量に使う必要が出てきました。
そのためハードディスク購買の方針を、「異なるメーカーの異なる製品を都度購入する」ことから、「特定メーカーの特定製品を継続購買する」ことに転換しました。
その「特定メーカー」を定めるべく、ロジテックを含むハードディスクメーカー主要数社の比較検討を開始しました。2014年初頭のことです。
― 各社をどんな条件で比較したのかを教えてください。
ハードディスクメーカー数社を検討したときの比較条件(求めた要件)は次のとおりです。
要件1. 「法人購入に対応していること」 法人が大量に継続して購買するための窓口、仕組み、サポート体制があることを求めました。
要件2. 「大量・短納期の納入に対応できる供給体制があること」 「自動車メーカー依頼の車載試験での活用」という性質上、「ハードディスク数百台、なるべく早く」という形で注文することありえます。新たに選定するハードディスクメーカーには、そうした大量・短納期の発注に対応できる供給体制があることを求めました。
要件3. 「初期不良その他のトラブルへの迅速な対応体制があること」 製品の初期不良はないに越したことはありませんが、数百台、1000台と購入していく中で、ある程度の数の不良が発生するのはやむをえないといえます。しかし、それら初期不良(およびその他トラブル)があったときでも、FTテクノ側の試験計画が乱されることのないよう、すみやかな製品交換など迅速かつ適切な対応がなされることは、要件として求めました。
要件4. 「国内メーカーであること」 製品の耐久性、品質、サポート体制、トラブル対応の迅速性などを考慮した場合、国内メーカーの方が良いと思われました。
要件5. 「(製品が)過酷な使用条件に耐えられること」 今回調達するハードディスクは過酷な条件下で使うことになります。まず車内に積み込んで「クルマが走りながらの状態」で使うので、いくら固定してあるとはいえ振動は避けられません。また夏場は車内が高温、高湿度となり、さらに粉塵も舞うことになります。今回導入する製品には、「そうした過酷環境でも安定して動作できること」を望みました。試験をしたはいいが、ハードディスクがクラッシュしたせいで、データが保存できなかった…というのでは、試験そのものがムダになりますので、これは非常に重要な要件といえます。
要件6. 「(製品が)技術的な諸仕様を満たしていること」 サイズや接続など、FTテクノ側が定めた技術仕様を満たしていることを求めました。
以上の要件を元に、ハードディスクメーカー各社を比較したところ、ロジテックおよびロジテックのハードディスク製品が、弊社の求める要件を最もよく満たしていたので、ここに発注することを決定しました。
― これまで1年半、調達を続けての、ロジテックへの評価をお聞かせください。
まずハードディスクの耐久性ですが、これまで1000台以上、試験で使い続けていく中で、いわゆる「クラッシュ」が起きたことは一度もありません。これには驚いています。
また初期不良についても、当初見込んでいた初期不良発生率と比べ、実績値は10分の1程度であり、きわめて良好な数字です。
そして供給体制ですが、タイトなスケジュールの中で頻繁に無理を頼んでいるにも関わらず、常に最善の対応をしていただいております。今までハードディスクの納入遅れが原因で、試験スケジュールに影響が及んだことは一度もありません。
ロジテックを選んで本当に良かったと思います。
― 現在、ロジテックダイレクトへの発注を検討している企業に向けて「先輩ユーザーとしてのアドバイス」などあればお聞かせください。
「ハードディスクの製品としての耐久性」や、「大量短納期注文への対応体制のありなし」などは、究極のところは、実際に発注し、実際のテストで製品を使ってみないことにはわかりません。弊社としても、最初ロジテックに依頼したときは、「おそらく大丈夫だろう」という半ば見切り発車の感覚でロジテックに依頼しました。
しかし結果としては大成功だったといえます。ロジテックは信頼して良いと思います。
― ロジテックへの今後の期待をお聞かせください。
FTテクノは、今後とも高品質の実車試験を通じて、日本の自動車産業に貢献していきたいと考えております。ロジテックには、その取り組みを、優れた製品と供給体制とを通じて後方支援していただくことを希望します。今後ともよろしくお願いします。
参考情報:なぜロジテックは大量短納期の供給が可能なのか? |
 ロジテック伊那工場 |
国内のハードディスクメーカーの商品供給体制は次の3種類に大別できます。
- 【商社】
⇒ 完成品を海外から仕入れて販売している。
- 【デザインド・イン・ジャパン】
⇒ 設計は国内で行っている。しかし生産は中国、東南アジアなど海外で行っている。
- 【メイド・イン・ジャパン】
⇒ 設計、生産の両方を国内で行っている。
ロジテックはこのうち3番目、設計と生産(組み立て)の両方を長野県伊那市の工場で行っています。
FTテクノ様から発注があった場合、営業担当者はすぐさま工場長に会いに行って、生産のダンドリを立てます(営業所も工場も同じ敷地内にあります)。
工場側は、ただちに仕入れ先にディスクや基盤などの発注をかけて、部材が届き次第、工場内で組み立てを行い、検品の後、出荷します。
組み立て担当者は、長年、ハードディスクに携わっている熟練作業員なので、スピーディかつ正確な組み立てが可能です。
関係者全員が同じ敷地内で、あうんの呼吸で動けるので、注文をいただいたあとの連絡や事務手続きに時間はほとんどかかりません。部材を確保して、組み立てる、その期間がリードタイムのほぼすべてです。
|
※ FTテクノのホームページ ※ 取材日時 2015年8月 取材制作:カスタマワイズ
元のページに戻る
|