iCloudストレージとは?便利な使い方や空き容量が不足した場合の対処法

iPhoneやMacなどのApple製品を使用している方にとって、iCloudは欠かせないサービスのひとつです。日ごろからApple製品を利用していると、「iCloudストレージの空き容量が不足しています」と表示されることがあるかもしれません。このメッセージが表示された場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。この記事ではiCloudの概要や、空き容量が足りないときの対処法についてご紹介します。
※この記事は2024/7/2に再編集しました。
目次
iCloudとは?
iCloudとは、Apple社が提供するオンラインストレージ(クラウドストレージ)サービスです。iCloudストレージを使えば、iPhoneやiPad、MacなどのiOS/macOSデバイスに保存してある写真や動画などのデータを、インターネット上のストレージに簡単に保存できます。iCloud上に保存したデータは、iCloudのアカウントにサインインすれば、複数の端末からアクセス可能です。
また、iCloudではiPhone内のデータを自動でバックアップしてくれます。デバイスの故障や紛失といった事態に遭っても、データを失わずに済むのがメリットです。iPhoneユーザーなら誰でも使用できる「無料版」の場合は、5GB分のデータを保存することができます。
iCloudでできること
iCloudでできることは、大きくデータの同期・バックアップ・共有の3つに分けられます。それぞれの機能の概要やメリットは、以下のとおりです。
データの同期
iCloudにApple IDでサインインした状態のiPhoneやiPadで写真を撮影すると、データは自動でiCloud上に同期されます。他にも、連絡先やカレンダーの情報、送受信したメール、メッセージの内容といった情報も同期可能です。iCloudによってデータの同期を有効にすることで、異なるデバイスで、同じ情報を確認できるようになります。
データのバックアップ
前述のとおり、iCloudはデータのバックアップ用途でも活用できます。iCloudでは、端末の全ての情報はもちろん、各アプリに保存されているデータもバックアップできます。機種変更や万が一の故障の際に、iPhoneやiPad内のデータを簡単に移すことが可能です。iPhoneやiPadのデータをバックアップする重要性や具体的な方法は、以下の記事でご確認ください。
データの共有
iCloudの共有アルバムを活用すると、選んだ写真や動画を、複数の人に共有できるようになります。家族や友人とのデータ共有はもちろん、URLを使えば不特定多数の人にデータを公開することも可能です。
また、「iCloud Drive」フォルダにパソコンのファイルを移しておけば、iPhoneやiPadからパソコンで保存したデータを閲覧したり、編集したりできます。複数人でファイルにアクセスできるので、ビジネスシーンでも便利な機能です。
iCloudの容量が不足するとどうなる?
iCloudストレージの空き容量が不足すると、各デバイス上に「iCloudストレージの空き領域が不足しています」というアラート(警告メッセージ)が表示されます。容量不足 を放置し続けると、データのバックアップが取れなくなる恐れがあります。iPhoneを買い換える際に、最近のデータが消えていたというケースも考えられるため、アラートが出た場合は早めの対処が必要です。現在iCloudの保存容量をどれくらい使用しているかは、以下の手順で確認できます。
【iPhone/iPadの場合】
- 「設定」→「ユーザー名」→「iCloud」の順にタップする
- 画面上部の「ストレージを管理」をタップすると、各アプリやサービスが使っているストレージ容量を確認できる
【Macの場合】
- 「Appleメニュー」から「システム環境設定」→「Apple ID」→「iCloud」の順に選択する
- ストレージの使用状況の詳細を確認したい場合は「管理」をクリックする
iCloudの容量が足りない場合の対処法
無料版のiCloudストレージは、データ保存容量が5GBしかありません。容量の大きいファイルを多く保存すると、すぐに容量が足りなくなってしまいます。ストレージ容量が不足した場合は、以下の方法を試してみると良いでしょう。
自動バックアップをオフにする
iPhoneやiPadを使用している場合、Apple IDでサインインしていればiCloudが自動でデータをバックアップしてくれます。他のクラウドストレージサービスでも自動で保存できるなど、iCloudでバックアップする必要性が低いアプリのデータは、自動バックアップの設定をオフにしておくのがおすすめです。
【自動バックアップの設定方法】
- 「設定」を開き、「ユーザー名」→「iCloud」の順に選択する
- 「ストレージを管理」→「バックアップ」の順にタップする
- 使用しているデバイスを選択し、「バックアップするデータを選んで選択」から、バックアップ不要なアプリを選んで自動バックアップをオフにする
- 「オフにして削除」を選択すると、そのアプリのデータがバックアップされなくなり、データは全てiCloudから削除される
- 一部アプリは、上記の操作を行っても自動バックアップをオフにできない場合があります。
不要なデータを削除する
使わない写真や動画、ファイル、メール、メッセージ、ボイスメモなどの不要なデータを削除して、iCloudストレージの空き容量を増やすこともできます。容量を多く使用しているデータを確認したら関連するアプリを開いて、不要なデータの削除を行いましょう。ただし、iCloudとの同期を有効にしている場合、iCloud内のデータを削除すると同期しているデバイスからもデータが消えてしまいます。iCloud上のデータのみを削除したい場合は、同期を無効にしてから行ってください。
また、データを消した後に必要だったと気づくケースも考えられます。データを削除する前に、外部ストレージや他のクラウドストレージサービスなど、別の箇所にバックアップを取っておくことがおすすめです。
データを他のストレージに移す
削除可能なデータがあまりない場合や、データをできる限り残したい場合は、他のストレージにデータを移すのがおすすめです。すぐに使わない写真や動画などを外付けHDDや外付けSSD、USBメモリ、iCloud以外のクラウドストレージに移動すれば、iCloudの空き容量を増やすことができます。また、USB-Type-C(TM)を採用したiPhoneなら、iPhone対応の外付けSSDも直接接続できるため、活用するのがおすすめです。
iPhone対応の外付けSSDをお探しの方は、以下の商品をぜひご活用ください。
隣のポートに干渉しない、スリムな設計のスティック型SSDです。iPadのような薄型タブレットやノートパソコンに接続した際に、ガタつきにくい高さになっています。読込速度1,000MB/s、書込速度700MB/sと、高速なデータ転送速度を誇る点も魅力です。iPhone 15シリーズでのProRes撮影にも対応しています。
読込速度1,000MB/s、書込速度700MB/sの高速なデータ転送速度を実現した、代用雨量データの転送にも最適なUSBメモリタイプのスティック型SSDです。USB-AとUSB-Type-C(TM)のどちらにも対応しています。
iCloud+にアップグレードする
iCloudを無料版から有料プラン(iCloud+)に切り替えれば、ストレージ容量を増やすことができます。2024年3月現在、日本における有料プランの月額料金(税込み)は以下のとおりです。
- 50GB:130円
- 200GB:400円
- 2TB:1300円
- 6TB:3900円
- 12TB:7900円
※2024年3月現在の価格になります。価格は変動することがあります。
iCloud+では、最大5人の家族間でストレージ容量を共有可能です。さらに、カスタムメールドメインやiCloud プライベートリレー、メールの非公開、HomeKit セキュアビデオのサポートといった追加機能も使用できます。
有料版を利用する際は、iCloudストレージの管理画面から「ストレージプランを変更」を選択し、希望のプランを選んだら「購入する」ボタンを押してください。有料版を解約したい場合は、「ダウングレードオプション」から設定を行うことで無料版に切り替えられます。