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外付けHDD(ハードディスク)を買うよりおすすめ?HDDケース選びのポイント

外付けHDD(ハードディスク)を買うよりおすすめ?HDDケース選びのポイント

PC本体に内蔵することを前提に設計されているHDD(ハードディスク)を「内蔵HDD」「ベアドライブ」などと呼びます。「HDDケース」(ハードディスクケース)とは、内蔵HDDを収納できるケースのこと。USBケーブルなどでPCに接続することで、内蔵HDDを外付HDDとして利用することができるようになります。今回はHDDケースを利用するメリットを解説するとともに、種類の違いや選び方などを紹介します。

HDDケースの必要性

HDDには大きく分けると、PC本体内に設置するための内蔵HDDと、USBケーブルなどで外部からPCに接続して使う外付けHDDの2種類があります。内蔵HDDは外付けHDDよりも価格が安いのが一般的。そのため、PCにHDDを外付けして空き容量を増やしたい場合、「HDDケースに内蔵HDDを収納して外付けする」ほうが、「外付けHDDそのものを購入して使用する」よりも、コストを抑えられることが多々あります。

また、使わなくなったPCがあるなら、そのPCから内蔵HDDだけを取り出し、HDDケースに収納することで、外付けHDDを自分で作り上げることも可能。どちらにせよ低コストで、PCの保存容量を拡大できるわけです。

HDDケースの種類と選び方

HDDケースを選ぶときに重要なのは、「内蔵HDDとHDDケースの接続規格」と「PCに接続する端子の種類」です。接続規格には「IDE」と「SATA」の2種類があり、内蔵HDDとHDDケースの接続規格が異なると、使用することができません。HDDケースを購入する際には、収納したい内蔵HDDがIDEなのかSATAなのかを見極め、それに対応するHDDケースを選ぶ必要があります。

ただし、十数年前から「SATA」が主流の規格になっているので、ほとんどの場合はSATA対応のHDDケースを選ぶといいでしょう。それ以上前の古いHDDを利用する場合には、IDEの可能性があるので、使用するHDDのメーカーWebサイトを確認したり、型番で検索したりして、規格を確認する必要があります。外見上は、金属製のピンが2列で20本、もしくは22本並んでいるのがIDE端子です。

PCに接続する端子には、「USB2.0」「USB3.1 Gen1(USB3.0)」「eSATA」といった種類があります。接続したいPCの端子に対応したHDDケースを選びましょう。「USB3.1 Gen1(USB3.0)」「eSATA」は転送速度が速いため、データの読み書きを高速に行えます。

なお、同じく記憶装置であるSSD(ソリッドステートドライブ)には、内蔵HDDと同じ形状をしている製品があるため、HDDケースに収納してPCに外付けすることが可能です。その場合には、SSDへの対応が明記されたHDDケースを選べばより安心です。

ケースタイプと差し込みタイプの2種類

HDDケースは、内蔵HDDを収納する方法によって、「ケースタイプ」と「差し込みタイプ」の2種類に分けられます。ケースタイプは、内蔵HDDを箱型のケースに収納するタイプ。HDD全体が覆われるため、カバンなどに入れて持ち運ぶ用途に適しています。また、内蔵ファンでHDDの過熱を防いでくれる製品もあります。

差し込みタイプは、机上に置かれたベース部分(クレードル)に、上から内蔵HDDを差し込むタイプ。ちょうど、コードレスホンの子機を充電するようなイメージです。すばやく簡単に着脱できるため、複数の内蔵HDDを差し替えながら使うような用途に適しています。

なお、ケースタイプと差し込みタイプのどちらについても、1台だけ装着できるタイプと、2台〜8台など、複数台を同時に装着できるタイプとがあります。

HDDケースには3.5インチと2.5インチ用がある

内蔵HDDには「3.5インチ」と「2.5インチ」という2種類の大きさがあります。3.5インチはおもにデスクトップPC用、2.5インチはおもにノートPCや省スペース型デスクトップPCに内蔵するのに使われています。そのため、HDDケースにも「3.5インチ用」と「2.5インチ用」の2種類があります。利用したい内蔵HDDの大きさに合ったHDDケースを選びましょう。

家庭で使えるNAS

家庭やオフィスなどで、複数のPCにHDDを外付けしたい場合、本来はPCごとにHDDケースを用意して接続する必要があります。または、ひとつのHDDケースをあちこちのPCに繋ぎ替えながら使う必要があり、とても面倒です。

そのような場合に便利なのが「NAS」機能を持ったHDDケース。NASはPC本体にではなく、LANケーブルでルーターに接続します。すると、同じLAN内(Wi-Fi接続でも可)のすべてのPCから、そのHDDを読み書きできるようになるのです。

LAN端子で接続するため、前述のようにUSBやeSATAといった接続端子の形状を気にする必要もありません。データの読み書きをLAN経由で行うことになるため、ギガビットLANなどに対応した高速なルーターを使用するといいでしょう。また、複数人や複数のPCで利用することを想定するなら数TBといったなるべく容量の大きな製品を選ぶと快適に利用できます。

プラスαの機能にも注目

HDDケースには、「内蔵HDDをPCに外付けする」以外の機能を備えた製品もあります。たとえばRAID機能を持ったHDDケース。複数のHDDを内蔵し、高速に読み書きするストライピングや、常にバックアップを保持するミラーリングといった機能を使うことができます。

また、2台のHDDやSSDを接続し、PCなしで丸ごとコピーを行う「クローン」機能を持った機種もあります。動作が不安定になってしまったHDDの内容を新品のHDDに移し替えたり、HDDからSSDにデータを丸ごとコピーして換装したりすることができるのです。

おわりに データの使用量や必要な機能によって選ぼう

HDDケースには様々な種類があります。その中から適切な製品を選ぶには、「使用する内蔵HDDとHDDケースの接続規格を適合させる」「HDDケースとPCの接続規格を確認・検討する」ことから始めましょう。

さらに、必要となる容量や使用スタイルに応じて、収納できるHDDの個数、「ケースタイプ」か「クレードルタイプ」かを選びます。そして最後に、複数台のPCで使うならNAS、HDD/SSDの丸ごとコピーをしたければクローン機能を持った製品などといった形で、目的に合った付加機能を持ったタイプも検討するといいでしょう。

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