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パソコンのSSDはHDDと何が違う?ストレージごとの特長を簡単に解説

パソコンには、OSなどのパソコンの根幹に関わるプログラムやパソコン上で作動させるソフト、ダウンロードしたデータなどを保存する「内蔵ストレージ」が搭載されています。外付けストレージをUSB接続して、容量を増やすことも可能です。ストレージはHDDとSSDの2種類に大きく分けられ、それぞれ特長が異なります。この記事では、HDDとSSDの基本的な違いについてご紹介します。
※この記事は2024/05/08に再編集しました。

SSDとは?

SSDはSolid State Drive(ソリッドステートドライブ)の略で、内蔵してある半導体素子メモリ(フラッシュメモリ)によってデータの読み書きを行う記憶装置です。大容量のデータを保存する媒体としては長年HDDが使われてきましたが、近年はSSDの大容量化が進んでいて、使われることも増えています。

SSDのメリット

SSDには、HDDのように物理的に駆動する部品がありません。そのため、HDDと比較すると以下のようなメリットがあります。

  • 衝撃に強く、消費電力や静音性に優れている
    物理的に駆動する部品がないため衝撃に強く、消費電力や静音性にも優れています。ノートパソコンや小型の外付けストレージなど、持ち運びの用途に最適です。とはいえ、落としたら壊れる恐れはあるため、衝撃はできるだけ与えないようにしましょう。
  • 読み書きの速度が非常に速い
    HDDと違い、磁気ヘッドが物理的にデータを探す時間(シークタイム)がなく、読み書きが高速で行えます。パソコンやソフトの立ち上げ、データの読み込みなどにかかる時間を短縮できます。
  • HDDよりサイズが小さく、軽い
    磁気ディスクではなくフラッシュメモリを搭載しているため、HDDよりサイズが小さく軽い点も魅力です。SSDの普及は、ノートパソコンの小型化・薄型化にも大きく寄与しています。

SSDのデメリット

高い性能を持つSSDですが、デメリットもいくつか考えられます。

  • 容量単価がHDDに比べて高価
    発表当初よりは大容量のものが増え、価格も下がってきていますが、HDDに比べると容量当たりの単価は高価です。SSDに大容量のデータを保存しようとすると、コストがかかる傾向にあります。
  • 突然故障してデータの読み出しができなくなる場合がある
    物理的な駆動部品がなくHDDに比べると衝撃に強い一方で、フラッシュメモリは熱や電気などに弱いです。SSDはその特性上データの上書きを行えないため、新しい領域にファイルを保存して、空き容量が少ない場合は既存ファイルを削除するという処理を行います。空き容量が少ないと処理を行う必要があり、SSDの負荷が大きくなるため故障してしまう場合があります。

HDDとは?

HDDはHard Disk Drive(ハードディスクドライブ)の略で、データやプログラムなどを電磁的に書き込んだり読み出したりする記憶装置(ストレージ)です。HDDの中には、プラッタと呼ばれる磁性体が塗られた円盤(磁気ディスク)が複数枚入っています。高速回転するプラッタに磁気ヘッドと呼ばれる部品を近づけ、データの書き込み・読み出しを行うというのが、HDDでデータを保存する仕組みです。データを保存できる容量の大きいものが多く、従来は広く使われていました。

HDDのメリット

  • SSDに比べて保存できるデータ量が大きい
    HDDは、SSDに比べると大容量の製品が多いです。パソコンを使用する中で画像や音楽、動画といったデータが増えてきますが、HDDならたくさんのデータを保存できます。
  • 「容量単価」がSSDよりも安価
    容量当たりの単価がSSDより安い点も、HDDのメリットです。同じ容量のストレージを用意する場合、HDDの方が低コストで導入できます。

HDDのデメリット

HDDを使用する際は、メリットだけでなくデメリットを知っておくことも重要です。主なデメリットとしては、以下が挙げられます。

  • 消費電力や駆動音が比較的大きい
    プラッタが高速回転しているため、消費電力や駆動音がSSDに比べると大きいです。バッテリーで駆動するノートパソコンの場合、SSDよりもバッテリー消費が早くなる場合があります。
  • SSDに比べると読み書きのスピードが遅め
    HDDは、物理的に磁気ヘッドが移動してプラッタからデータを探すという工程を踏みます。そのため、読み書きの速度がSSDより遅くなる点もデメリットのひとつといえます。

HDD使用時の注意点

前述のように、HDDの稼働中に衝撃を与えるのは禁物です。磁気ヘッドは衝撃(加速度)が加わると、反動で一時的に大きくプラッタから離れます。その後、プラッタに叩きつけられ、プラッタの表面に薄くコーティングされている磁性体に傷がついてしまいます。

故障したエリアは「不良セクタ」になり、データの読み書きを行うことはできません。しかし、ここで注意したいのが、不良セクタが存在してもHDDは稼働できる点です。そのままHDDの稼働を続けると、「パソコンのデータを全く認識できない」「異音が出続ける」など、正常に作動しなくなる場合があります。また、不良セクタは経年劣化が原因で起こることもあるため、落下や衝撃に注意していても避けることはできません。不良セクタはパソコンツールで確認できます。HDDを定期的に検査し、不良セクタが増えている場合は、新しいストレージにデータを保存し直すと良いでしょう。

SSDには寿命がある?

HDDと比較して高速な転送速度を誇るSSDですが、「書き換え寿命」には注意が必要です。SSDに使われているフラッシュメモリにおいて、データを記録する最小単位をセルと呼びます。セルによるデータの読み書きの際に、フラッシュメモリ内の絶縁体が徐々に劣化し、データを保持できなくなってしまうのです。

一般的な「NAND型フラッシュメモリ」の場合、およそ1千〜1万回程度の読み書きで寿命に達します。一般的な使い方なら問題ないことがほとんどですが、毎日頻繁に大量のデータを書き換える場合はHDDを選択するのもおすすめです。

SSDの種類とそれぞれの特長も知っておこう

SSDは、フォームファクタやインターフェースからさまざまな種類に分けられます。代表的なSSDの種類とそれぞれの特長は、以下のとおりです。

  • 2.5インチSSD
    HDDと同じサイズで、SATAと呼ばれる接続規格を使用します。HDDと互換性を持つのが特長です。
  • M.2
    基板がむき出しの形状で、2.5インチSSDよりもコンパクトなサイズのSSDです。PCIeと呼ばれる接続規格を採用したM.2 SSDは、SATA接続のSSD以上に転送速度に優れます。ノートパソコンや高性能なデスクトップパソコンなど、さまざまな機器で採用されている規格です。

SSDの規格の詳細は、以下の記事も併せてご確認ください。

SSDの選び方のポイント

前述のとおり、SSDには多くの種類があります。購入する時は、使い方に適した容量や接続方式のものを選ぶことが大切です。 内蔵SSDの場合、OSやビジネスソフトなどを保存するだけであれば、250GB〜500GBの容量があれば十分でしょう。幅広い用途で使いたい方は500GB〜1TB程度の容量を、ゲームデータや高画質な写真・動画などを保存したい方は1TB以上を目安に選ぶと安心です。

外付けSSDの場合は、文書などのファイルを保存するのであれば250〜500GB、高画質な写真や動画の保存、バックアップなどに使いたい方は1TB以上を目安に用意すると良いでしょう。また、内蔵ならSATA接続かM.2か、外付けならどのUSB規格に対応しているかなどによって、接続できる機器、データの転送速度などが異なります。規格が合わないSSDだと、機器に接続できない、転送速度が思ったほど出ないといった不具合につながる可能性もあるため注意が必要です。SSDの選び方の詳細は、以下のページでも詳しくご紹介しているので、併せてご確認ください。

ロジテックのおすすめSSD製品

ロジテックでは、持ち運びにも便利なコンパクトなサイズの外付けSSDを中心に、さまざまな製品を取り扱っています。ここからは、おすすめの外付けSSDを何点かご紹介します。

超小型・軽量のスティック型SSD

読み込みは最大1,000MB/s、書き込みは最大700MB/sを実現した超小型・軽量のスティック型SSDです。コンパクトながら、大容量のデータも素早く転送することができます。スライドすると端子が出てくるので、キャップをなくす心配もありません。また、アクリルカバーで本体を覆うことで、手で触れる場所が熱くならないように配慮した設計になっています。

USB-Type-C(TM)とUSB-A両対応スティック型SS

読み込み最大1,000MB/s、書き込み最大700MB/sを実現したスティック型SSDです。USB-Type-C(TM)とUSB-A両対応で、USBポートに直挿しで接続できます。変換アダプタやUSBケーブル不要で、さまざまな機器に接続できるのが魅力です。スマホやタブレット、パソコンなど、異なるデバイス間のデータ移行にも適しています。

マグネットキャップ USB-A スティック型SSD

隣のポートに干渉しないスリム設計が魅力の、スティック型SSDです。配線不要でUSBポートに挿し込むだけで使用できます。パソコンはもちろん、USB-Aポートを備えたテレビやPS4/PS5などでも使えます。メタルケースや放熱用シートなど、SSDの熱を効率的に逃がす構造になっている点も特長です。キャップはマグネットタイプで、使用中は本体に取り付けておくことができます。

マグネットキャップ USB-C スティック型SSD

スティック型でコンパクトなサイズのSSDです。スリムな設計で、接続した際に隣のポートに干渉しません。USBポート同士が近いノートパソコンやUSBハブで、USBデバイスを複数接続したい時に最適です。パソコンだけでなく、PS5の拡張ストレージとして使用することも可能です。

マグネットキャップ USB-C スティック型SSD Parallels Desktop for Mac付属

隣のポートに干渉しないスリム設計が魅力の、スティック型SSDです。配線不要でUSBポートに接続できます。薄型のタブレットやノートパソコンに接続してもガタつかない高さに設計されており、卓上で水平に接続することが可能です。「Parallels(R) Desktop for Mac Pro Edition」が付属しているので、Macパソコン上でWindowsを動作させられます。テレワークなどで、Windows環境が必要な方にもおすすめです。

おわりに それぞれの違いを理解することが大切

HDDとSSDは、データを保存するという用途は同じですが、構造や特長はそれぞれ異なります。パソコンやアプリの起動にかかる時間を減らしたい場合はSSDを選ぶ、たくさんのデータを保存したいなら大容量のHDDを用意するなど、違いをよく理解したうえで、目的に合ったものを使用しましょう。本記事の内容を、新しいパソコンや外付けストレージを購入する際の参考にしてみてください。

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