HDDケースを活用して外付けHDDを自作しよう!タイプ別の特長や選び方のポイントを解説
HDDをSSDに交換するなどして、パソコンから取り出した内蔵HDDをどうすれば良いのか、悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。もし内蔵HDDが正常に動作する場合は、「HDDケース」という製品を活用するのがおすすめです。では、HDDケースとは具体的にどのようなアイテムなのでしょうか。この記事では、HDDケースの概要やメリット、選ぶ際のポイントなどについてご紹介します。
目次
HDDケースとは
HDDケースとは、内蔵HDDを外付けHDDとして使えるようにする機器です。内蔵HDDの容量が足りなくなった際は、新しい外付けストレージを購入することが多いかもしれません。しかし、パソコンから取り出した内蔵HDDが手元にあり、まだ使える状態の場合は、HDDケースを用意するだけで外付けHDDを自作できます。新品の外付けHDDを購入するより、コストを抑えられるのがメリットです。
また、HDDを取り換えられるため、ケースを1つ用意しておけば、複数のHDDを使い分けることもできます。
HDDケースの種類
HDDケースには、大きく分けてケースタイプと取り付けタイプの2種類があります。ここでは、2種それぞれの概要や特長をご紹介します。
ケースタイプ
ケースタイプは、内蔵HDDを中に収納して使うタイプです。携帯性や耐久性に優れていて、埃や衝撃からHDDを守れるため、主に外部(外付け)ストレージとしての用途で使われます。
取り付けタイプ
取り付けタイプは、内蔵HDDをカセットのように差し込んで使用するタイプです。HDDの取り付けや交換が簡単に行える点が特長で、HDD間でのデータ転送も可能です。複数台のHDDやSSDを一度に接続できるタイプもあります。ただし、HDDがむき出しの状態で取り付けるため、衝撃や埃などの影響を受けやすい点には注意が必要です。
HDDケースの選び方のポイント
HDDケースは、使用環境や用途に合わせて適した製品を選ぶ必要があります。ここでは、HDDケースの選び方のポイントをご紹介します。
OSで選ぶ
HDDケースは、製品によって対応しているOSが異なります。非対応の場合はHDDが認識されず、データの保存などが行えません。HDDケースを購入する際は、接続したいパソコンのOSに対応したものを選ぶことが大切です。
規格サイズで選ぶ
収納するHDDのサイズに対応している製品を選ぶことも重要です。HDDのサイズは、3.5インチと2.5インチの2つに分けられます。
基本的に、デスクトップパソコンでは3.5インチのHDDが、ノートパソコンでは2.5インチのHDDが使われています。2.5インチ用のケースに3.5インチのHDDは入らないため、取り付けたいHDDに合わせて、ケースが対応するサイズを確認しておきましょう。
また、どちらのサイズにも対応している製品も販売されています。サイズの異なるHDDを使用したい場合は、両方に対応したケースを選ぶと良いでしょう。
コネクタの接続規格で選ぶ
HDDのコネクタの対応状況も確認する必要があります。HDDの接続規格は、IDEとSATAの2つです。10年以上前から主流となっているのはSATA接続のため、基本的にはSATA対応の製品を選ぶと良いでしょう。
現在は見かけることは稀ですが、IDE接続のHDDを利用したい場合はIDEとSATAの両方に対応するケースを選ぶことをおすすめします。
HDDの搭載台数で選ぶ
HDDケースを選ぶ際は、搭載可能なHDDの台数も考えておきましょう。大容量のデータを保存したい場合は、複数台のHDDを搭載できるケースがおすすめです。
また、RAID(ミラーリング)機能を備えたケースを選べば、複数のHDDに同じデータを保存して、データの安全性を高められます。万一いずれかのHDDが破損した場合でも、すぐにデータを復旧できます。データをより安全に保存したい方は、RAID機能に対応しているかも確認しておきましょう。
転送速度で選ぶ
バックアップ用途などで、データを頻繁に読み書きしたい方は、転送速度も確認しておきましょう。転送速度が速いほど、データ保存などが快適に行えます。
USBの規格には、データの転送速度が速い順にUSB 3.2 Gen2×2やUSB 3.2 Gen2、USB 3.2 Gen1、USB 2.0などがあります。ただし、USB 3.2 Gen2×2に対応しているケースはSSDケースのみとなっています。HDDケースを使用してデータを取り扱う機会が多い場合は、USB3.2 Gen1(USB3.0)以降の規格に対応したケースを選ぶのがおすすめです。
その他の便利機能で選ぶ
便利な付加機能を備えたHDDケースを選ぶこともできます。熱伝導率の高い金属で作られていたり、冷却ファンを搭載したりして熱を効率良く放出できるものや、ケースの電源がパソコンと連動していて消費電力を抑えられるものなどが一例です。
また、パソコンに接続することなく、2台のHDDを取り付けてそれらの間でデータのコピーを行えるクローン機能を備えた製品も、バックアップ用途に使いやすくおすすめです。